Z502スーパーツィーターのアッテネーター推奨値

 音工房Zで販売しております上記写真のZ502(V2)タモ/Solen版と限定生産のZ502(V2)ウォールナット/ムンドルフ版は、それぞれのメーカーの部品によって構成した12dB/octのローカットフィルター(ハイパスフィルター)を採用しています。

 Z502は、メインスピーカーの能率が100dB/W以下のスピーカーにご利用いただくことができます。
 また、Z502への入力信号は、0dB(MAX)~ 15dB 程度まで背面のアッテネータ(回転つまみ)で、値を連続的に設定できます。

この記載の数値は、減衰量を示します。従って、例えば、6の位置では、-6dB(マイナス6デシベル)の意味になります。すなわち数値が大きくなると、Z502への入力信号がより小さくなります。

 メインスピーカーとマッチするアッテネータの値は、リスナーの試聴環境、好み、耳の感度、また、全体の音量等によって大きく変化しますので正解はありません。

概ねメインスピーカーの能率によって最初の基準となる値がある程度予想できますので、下表の数値を参考にアッテネータの値を、まず設定してみてください。

メインスピーカーの能率 Z502のアッテネータの値 [-dB]
90dB/W 3
88dB/W 4
86dB/W 6
84dB/W  8

 

音工房Zの現行レギュラースピーカーと組み合わせた場合 

スピーカー アッテネータ [-dB] 備考
Z1-Livorno(S) 3 ~ 6
Z601-Modena 4 ~ 8
Z702-Modena 4 ~ 8

Z701-Modenaも同じ

Z800-FW168HR(S) 2 ~ 4 T250D : 2 ~ 4dB
Z800-FW168HR+Z505trento 1 ~ 3 T250D : Max ~ 2dB

Z1000-Bergamo
(Z702-Bergamo)

4 ~ 8

上記に示した値はこれまで弊社での実験と、販売経験から導き出した数値です。

これらは、音工房Zで試聴環境で行った場合のZ502のアッテネータの推奨値の範囲になります。リスナーの皆様の環境やお好み、また、リスニング時のボリュームに応じて変えて頂いて問題ございませんので色々試していただければ、と思います。

また、それぞれの試聴環境によっては、定在波や反射音、残響特性などにより、各音域の相対的な音圧が変わることなどから、適正値が変わる可能性もございます。

各環境において聴感による試行を行っていただき、設定値を決めてください。また、人間の聴力ではラウドネス効果が知られており、ボリュームが小さい場合は、低域の聴感が減ります。従って、聴く際のボリュームに応じてアッテネータの値を変えていただいてもいいかと思います。

なお、アッテネータの数値が大きいほど、減衰量が大きくなるので、Z502に印加される入力信号が小さくなります。

Z502の音が過剰と思われる場合は、より値を大きくして下さい。逆も同様です。

 

Z800-FW168HR(S)につきましては、ツィータのT250Dが、ウーファーのFW168HRよりもカタログ値では2dB程度出力音圧レベルが高い組合せとなっています。従って、一般的には、T250Dをアッテネータで減衰させたほうが、バランスがいいようです。

販売終了・限定販売スピーカー

備考欄に★がついている過去販売のスピーカーはスピーカーの能率から判断しています。★がついていないものは音工房Zの試聴環境での推奨値です。

 

スピーカー アッテネータ [-dB] 備考
Z700-FE103ENS 2 ~ 4
Z700-DCUF122W 3 ~ 5
Z600-MG130HR 8 ~ 10
Z800-W130RD 8 ~ 10
Z602-Alpair6P 8 ~ 10
Z600-Alpair7(S)(R) 10~ 15
Z1000-FE103Sol 2 ~ 4
Z701-FE103Sol 2 ~ 4
Z1000-FE108Sol 2 ~ 4
Z601-FE83Sol 3 ~ 5
Z700-FE88Sol(S) 3 ~ 5
Z601-OMMF5 8 ~ 10
Z1000-FE168NS 7 ~ 9
Z701-OMMF519 7 ~ 9
Z701-OMMF4 3 ~ 5 標準搭載の数値。別途追加は不可
Z1000-FE103A 7 ~ 9
Z1000-FE168SSHP 2 ~ 4 T90A-SE又はZ502推奨。
Z701-FE168SSHP 2 ~ 4 T90A-SE又はZ502推奨。
Z601-OMOF101 3 ~ 5
Z1000-FE108SSHP
(Z703-FE108SSHP)
4 ~ 6

 

 

よくいただくご質問(FAQ)

何故タンノイのスピーカーユニットと一緒に使えないのですか?

 Z502スーパーツィーターとタンノイの同軸スピーカーが使えない理由ですが、技術者を含む複数の専門家の方に相談しましたが未だ理由はよくわかっておりません。ご利用いただいた方から音がでないというクレームを数件いただいたため、このような対応とさせていただいております。

 昔のタンノイの大型スピーカーは100dB/Wを超えるものが多いので単に能率差の問題で音が出ていないように感じたのか、はたまたタンノイの内蔵の同軸フルレンジのネットワークが悪さしているのかよく分かりません。

 お客様によっては「問題なくご利用できた」というお声をいただいたこともございますが、タンノイの昔の同軸ユニットは数が膨大で、相性をテストをするのが実質不可能なためタンノイのユニットとは一律利用不可とさせていただいております。返品・交換等も承っておりませんのでご注意ください。

何故メインスピーカーにリボンツイーターを使っている場合にZ502は使用できないのですか?

 一般的なドームツィーター・ホーンツィーターは高域から超高域にいくにしたがいインピーダンス上昇しますので、並列利用してもインピーダンス低下の問題は起きにくいです。しかし、リボンツイーターはインピーダンスがフラットなため、2つのリボンツイーターを並列利用することはいインピーダンス低下の観点から好ましくないとされています。そのため、メインスピーカーにリボンツイーターを採用しているスピーカーと弊社のZ502を一緒にご利用いただくことはお控えいただいております。

4Ωのスピーカーと一緒に使えますか?

 スーパーツィーターはローカットフィルターが入っていますので、メインSPの低域インピーダンスが最も低くなる低域の近辺(いわゆる公称インピーダンス。仮に4Ωとする)のインピーダンスをさらに下げることにはなりません。

 高域部分は一般的なマルチウエイスピーカーやフルレンジスピーカーはインピーダンスが上昇します。そのため、スーパーツィーターを並列接続した場合の高域部分のインピーダンス低下によるアンプのトラブルはこれまで報告されていません。

 FOSETXのエンジニアさんにも同じ質問をしたことがありますが、FOSTEXさんの8Ωのスーパーツィーターと4Ωのメインスピーカーを合わせてアンプにトラブルが起きたことはないそうです。

 アンプ設計をされていたエンジニア様に聞いた話ではインピーダンス低下でアンプに問題が起きるのは、主に低域が継続的に入るオルガンのような音源を大音量で聞いたケースがほとんどのようです。

 結論を申しますと、低いインピーダンスのメインスピーカーをご利用の場合は極端な環境(PA利用なような大爆音での利用、持続的なサイン波を大音量で長時間入れる等)を避けていただけば問題ないかと思います。

 

 

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