Z508-Woofer1400とZ503-Woodhorn1を使った2wayのシステムにチャネルデバイダーを使われる方も多いかと思います。今日はアナログ式のチャネルデバイダーとデジタル式のチャネルデバイダーの2つをLCR方式の合計4つをZ508-Woofer1400&Z503-Woodhorn1で比較視聴してみたいと思います。

 デジタル式のチャネルデバイダーはサブウーファー帯域に使うと大きなメリットがあるので推奨してきました。40Hz以下の空気感のような帯域は人間の耳には感度が悪く良し悪しの判断がつきに
くいですし、デジタルの急峻カットができることがデジタル優位の理由です。

 しかし、2wayのような人の耳に超絶敏感な帯域については個人的にはデジタル方式よりLCRのほうが良いと思っていました。

 アナログ式のチャネルデバイダーとLCRを条件を揃えて比較したことがないので、今日はアナログ式、デジタル式2つ、LCRの4種類の聴き比べを実施してみたいと思います。実験結果はおそらく、スピーカーの条件や利用する機材のレベルによっても大きく左右されるのでその点はご留意ください。

比較条件

 スピーカーは↓の写真のようにZ508-Woofer1400に30センチウーファーを2つ用意。
DAYTONAUDIO DSA315-8を装着。

 ツィーターにはZ503-Woodhorn1を利用。コンプレッションドライバーにはSB-AUDIENCE BIANCO-44CD-PK を利用ウーファークロス 1000Hz 12dB/oct。ドライバークロス 1500Hz 12dB/octでセッティングします。

 片方のフロントダクトは塞いで両方ともリヤダクトとしてテストしています。

プリアンプにはアキュフェーズのC-2410を使い、このプリからアナログデバイダーデジタルデバイダー、LCRと2つづつつないで比較してゆきます。瞬時切り替えでは2つづつしかできないの
で、それぞれの感想を書きます。

アナログデバイダー VS LCR

 アナログデバイダーに使用したのは、プロ機種としても廉価で有名なdbX234XSです。

 サウンドハウスさんで32,800円です。アンプは昔のデジタルアンプトッピンのTP32EXです。

 ウーファーとホーンドライバーで15dBの音量差をつけています。こちらのアナログデバイダーはフィルターが24dB/octに固定なので、LCRの12dB/octとは異なるところとなります。LCRはこれまで実験で使っていたものですが、SolenのコイルとSolenのフィルムコンです。

 
いつも聞いている音源を20曲程度聞きますと違いは明確にわかりました。

 LCRのほうが音が生生しい感じはあり、アナログデバイダーのほうが若干生生しさより、雑味の少ない聞きやすい音に感じました。

 良し悪しをいうのは難しく、好みで大きく分かれるかなという印象を受けました。

 極端な言い方をすると、LCRはフルレンジの音を聞いている感じで、アナログデバイダーはマルチの柔らかい音。アナログデバイダーのほうがボーカル定位が良い気がしましたが、これはスロープが急峻でウーファーからの高域が大きくカットされているからかもしれません。

デジタルデバイダー VS LCR

 使用した機種はデイトンオーディオのDSP408です。サブウーファー用に推奨してきたデジタル
チャネルデバイダーです。音に関してはLCRと比較すると結構近い印象をうけました。

 あえてLCRとの比較での弱点を言うとミッドバスの力が弱いのだけが気になりましたが高域はLCRと互角です。

 昔にベリンガーのDCX-2496でZ800-FW168HRを2wayするテストをしたことがありましたが、正直全くLCRに歯が立たない印象がありました。もう一回確認してみたくなり、DCX-2496を引っ張りだしてきましてシステムにつな
いで聞いてみました。

 こちらはやはり、低域から高域まで一枚皮が被っている感じで、デジタル感が残る音質でした。音質的にはLCRのほうが上に思いました。今回の小さい比較テストで4つのフィルターを比較してみました。

 

●LCR

●アナログデバイダー
dbx234xs クロスオーバー

●デジタルデバイダー 
daytonaudio DSP408

●デジタルデバイダー 
ベリンガーのDCX-2496

 好みで分かれるので順位をつけるのは今日は控えますが、、デジタルデバイダーの進化を大きく感じることができたのが一番の収穫でした。

 比較機種はすべて安価なものですので、もしかしたらアキュフェーズの100万超えのデジタルデバイダーとかだとLCRに勝てるのかも?とか思ったりしてみました。

 Z508-Woofer1400とZ503-woodhorn1で利用の場合は、ウーファーとドライバーによって変わりますが、だいたいクロスを1.5KHz前後にして、ウーファーとドライバーで12~17dB程度差をつけると良いかと思います。マルチアンプは昔は高価なものでしたが、現在はアンプもデバイダーも安くなりましたので昔に断念してみた方は是非再チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

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