Z503-Woodhorn1をデジタルチャネルデバイダーで帯域分割

 今日はDAYTONAUDIOのデジタルチャネルデバイダーDSP408を使って、Z503-Woodhorn1と30センチウーファー、38センチウーファーとの繋がりを試験したレビューをお伝えします。DSP408の基本的な使い方はブログにあげておりますので、↓を参考にしてみてください。

 DSP408はアメリカのアマゾンで売っていた気がしましたが、今調べてみたら品切れなのかありませんでパーツエクスプレスさんにだけ取り扱いがございました。

DSP-408
https://tinyurl.com/5n7stp92

 パーツエクスプレスさんは特に自作オーディオをやっている方にはもはや登録必須のサイトといっても過言ではありません。こちらで紹介した1インチのドライバーなどは大量の品揃えがありますし、daytonさんの商品なんかは海外送料を考えても日本のamazonよりはるかに安かったりします。

 これまで廉価な価格のデジタルチャネルデバイダーは何度も紹介していますが、ベリンガーのDCX-2496しかありませんでした。(そのDCX-2496も昔の倍くらいの価格に値上げされています)DCX2496はサブウーファーのような低い帯域だけでしたら使えるのですが、高域を含む帯域には音質的にLCRには勝てない印象でした。DSP-408はDCX2496と比較して実用に耐えれるのかも含めて、Z503-Woodhorn1に使ってみたレビューしたいと思います。

 

DSP408の使い勝手について

 こちらのチャンデバ何が画期的かと申しまと、操作系をすべてPCでしかできなくしてしまった点です。そのため、スイッチ類や液晶等がない分コストカットが可能で、音質を左右する大事なチップにコストを投入できるということかと思います。

 一般的な利用者様の視点で考えても、チャンデバのクロスやスロープは一度決めたらそんなに頻繁に動かすものではないでしょうからスイッチ類などなくてもPCで動かせれば十分という考えで、素晴らしいと思います。ドングルを買うとスマホでも操作できるようですが弊社では試していません。インターフェース次第では小さなつまみやスイッチで操作する旧来の方式よりこちらのほうが操作性は良いと言えるかもしれません。

 実際に使ってみた印象としては初めて画面を見る方には戸惑うと思いますが、とても使い勝手はよく感じます。欠点としては、音楽をかけながらクロスを変えたり音量を変えるとPCのスペックとかの影響からか、一瞬雑音のような音が入ったりするようなところがあったのと、接続が若干不安定なところでした。

 ただ、PCオーディオと違って、一旦設定を固定しまえばPCは接続を切っても使えるので大きな欠点には感じないかと思います。また位相の変更は0度と180度だけだったり、フィルターのスロープは24dB/octまでなので、超細かい設定という意味ではDCX2496に軍配が上がるのかもしれません。

 機能が絞られている分商品的にはエントリー向きという位置づけかと思いますが必要にして十分な機能かと思います。チャンデバは設定一つ間違えて設定しただけで、ツィーターに大音量が流れて破損してしまう可能性もありますので、

本製品を利用してクロスや位相、スロープを変える時は、
(1)メインボリュームをオフにする
(2)設定変更をする
(3)メインボリュームを少しづつあげて
音の違いを確認する

上のステップを踏むとよいかと思います。

 

30センチウーファー&Z503-Woodhorn1をDSP408で利用した時の印象

 
 30センチウーファー&Z503-Woodhorn1の組み合わせで、デジタルデバイダーで試験してみました。30センチウーファーにはDAYTONAUDIOのDSA315-8。コンプレッションドライバーにはJBLの2420を利用しました。

 コイルとコンデンサー利用時は1.5KHzのクロスで聞いておりました。ウーファー、ドライバーともに12dB/octでの利用でした。デジタルチャネルデバイダーですと瞬間的にクロス帯域をずらすことができるのでいろいろ変更できて楽しめます。音質的にはこれまでLCRでやった時に比べて大きな劣化があるようには思いませんでした。瞬時の比較をしてみないとわからない。

 クロスをいろいろ変えてみた結論的には800Hzまで下げると高域のトゲトゲしさと音のラインが細くなりすぎて微妙。クロスを上げすぎると解像度がどんどん落ちてラジカセっぽくなります。単に聞きやすいという意味でいえば3KHzぐらいまでは上げるのもありかもしれませんが、やはりベストは1~2KHz近辺にある印象を強くうけました。デジタルチャネルデバイダーの大きなメリットのひとつに、急スロープカットが可能という点があります。

 ウーファーにマックスの24dB/octを試してみましたが、逆に繋がりが悪く感じました。DAYTONAUDIOの30センチウーファーは唯一高域がおとなしいユニットで、ドライバーとの繋がりが良いという特徴があるウーファーなので急スロープは逆効果だったのかもしれません。高域に癖があるウーファーではおそらく価値があるでしょう。

38センチウーファー&Z503-Woodhorn1をDSP408で利用した時の印象

 ということで次に38センチのTADのTL-1601AとTADのドライバーTD2001を使ってテストしてみました。こちらのウーファーは低域は良いものの聴感上ウーファーからでる高域が少し気になっていたのです。

 ウーファーの測定上は問題ありませんでしたが、なぜか聴感では高域のある帯域が出すぎている気がしていたのです。DSP-408を使って、クロスを上げたり下げたりスロープをいじったりします。

 音楽を聞く時間を考えるとLCRですと1時間に多くても10パターンくらいしかテストできないものが、デジタルデバイダーですとその数倍、数十倍が瞬時にできるので調整には便利です。ウーファー1.5KHクロスの18dB/oct、ドライバーは2KHzクロスの12dB/octが良い印象でした。ATTは-15dB差が良かったです。

Z506-Woodhorn1のネットワークのまとめ

 面白いのはウーファーやドライバーを変えても、クロスオーバー周波数はだいたいどのユニットでも似た感じ(1~2KHz)のところに落ちつくという印象がありました。

「迷ったら1.5KHzクロスでGo」で良いかと思います。

 LCRとの瞬時比較はしていませんが、デジタルチャネルデバイダーも選択肢とありかと思います。次回からのメールでは3パターンのシステムのネットワーク定数の最良のものをまとめをお伝えしたいと思います。

 LCRを使っても、チャネルデバイダーを使ってもZ503-Woodhorn1とウーファーの2wayシステムを組む場合クロスオーバーはおおむね1.5KHzあたりを基準にしていただいたら良いかとおもいます。ウーファーの高域が煩い場合は1000Hzぐらいから、18dB/octを使うと良くなると思います。デジタルチャネルデバイダーを使う場合はウーファーとドライバー用のパワーアンプの音量差をつけて能率調整をおこなってください。

 LCRでいく場合はドライバーにアッテネーターをいれて減衰させる必要があります。これはドライバーによってバラバラですがこちらはだいたい-10dBからものによっては-20dB下げる必要があります。

Z503-Woodhorn1
https://otokoubouz.com/z500/503woodhorn.html

人気記事一覧

データはありません