今回は、Z1000シリーズの中でも構造も音の方向性も大きく異なる「Z1000-Potenza」と「Z1000-Siena」を比較してみたいと思います。
低域の量感的にはさすがに8センチとの比較はあまり意味をなさないのですが、両方とも同じメーカーで製造され同一振動板を使っていることから共通点もあります。
目次
Z1000-Siena 8センチフルレンジの限界を超えた高域表現
Z1000-Sienaは、8センチ口径のフルレンジユニットを搭載したモデルです。箱の構造は、Z601-Modenaのダブルバスレフ構造をベースに、内部の仕切りやダクト長を微調整して新たに設計されたものです。この構造により、8センチユニットながら中低域の量感をしっかり確保し、スムーズな音のつながりを実現しました。
Z1000-Sienaの魅力は、何といっても8センチフルレンジとしては最高クラスの高域表現力にあります。きらびやかで抜けがよく、金属的な硬さのない自然な明るさ。シンバルの倍音、弦の響き、
女性ボーカルの息遣い――どれも非常に繊細で透明感があります。
中域のエネルギーは軽やかで、音の立ち上がりが速く、小音量でも音楽の輪郭がはっきりします。全体的には軽快で、空気を押し出すような躍動感のある音です。まさに“フルレンジのハイエンド”と呼べる音の完成度を持っています。
Z1000-Siena(販売終了しています)
https://otokoubouz.biz/shopdetail/000000000431
Z1000-Potenza 同軸2wayで全帯域を支配する
一方のZ1000-Potenzaは、13センチ口径の同軸2wayユニットを採用したBHBS構造のスピーカーです。エンクロージャーには音道の長いZ702構造を採用し、低域の伸びと中域の密度を両立しています。13センチという口径サイズとBHBS構造の相乗効果で、当然ですがZ1000-Sienaよりも低域の量感とローエンドの伸びが豊かです。大きなエネルギーをゆとりをもって再生し、低域がどっしりと音場の基礎を支えます。
同軸構造により、ウーファーとツィーターの発音点が一致。高域から低域まで時間的ズレが少なく、音像が正確で立体的です。中高域の滑らかさと低域の厚みが自然に溶け合い、空間の中に音がふわりと浮かび上がります。
まさに“同軸ユニットでのハイエンド”を目指した設計です。
ジャンル別におすすめ音源を整理してみた
Z702シリーズは同じBHBS構造を採用していますが、搭載しているユニットがまったく違います。そのため、得意とする音楽ジャンルにも明確な違いが出てきます。ここでは、初めての方でも選びやすいように「ジャンル別のおすすめ」を整理してみました。
まずZ702-Sienaは、8センチのフルレンジ構成ならではの“つながりの良さ”と“自然な響き”が特徴です。高域は軽やかで伸びがあり、ボーカルの息づかいやアコースティック楽器の細かな音がとても聞き取りやすいスピーカーです。
そのため、ピアノソロ、女性ボーカル、アコースティック、ジャズトリオなど、音数の少ない音楽を中心に楽しむ方にとても向いています。サブウーファー追加でクラシックもありです。音の輪郭が丸く、長時間聴いても疲れにくい点も大きな魅力です。
一方でZ702-Potenzaは同軸2wayを採用しているモデルです。ツィーターが中央に配置されているため、音の定位が非常に正確で、空間の広がりがとても自然に再現されます。
また、16センチウーファーによるローエンドの伸びも魅力で、オーケストラの迫力や映画音源の空間表現までしっかり対応できます。そのため、クラシック全般、ロック、EDM、映画音楽など、音数の多いジャンルや立体感を重視したい方におすすめです。もちろん超低域まで入った音源は得意です。
ぜひご自身の好きな音楽に合わせて選んでみてください。
音の方向性まとめ
実は、Z1000-SienaとZ1000-Potenzaはどちらも竹繊維入りペーパーコーン(Bamboofiber paper cone)を採用しています。この素材は軽量で内部損失が大きく、歪が少ないことが特徴です。同じ振動板素材を共有しているため、中域の滑らかさや自然な響きには共通点があります。
しかし、構造がまったく異なるため、最終的な音の方向性は大きく分かれます。8センチフルレンジのZ-Sienaは、繊細さと音の立ち上がりを最優先し、小編成やアコースティック音源で抜群の細かさを見せます。
一方、16センチ同軸2wayのPotenzaは、全帯域の精度と空間の立体感に主眼を置き、低域の量感と定位の正確さを両立する設計です。
2025年末の初回販売は終了いたしました。
2026年中にもう一度だけ生産する予定です。
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Z1000-Potenzaの販売ページ
Z702-Potenzaの販売ページ


