今日紹介する「吸音材」投入の方法は、主に中低域帯域を落とす方法になります。
ミッドバスが多いと思う場合は、まずは前回紹介したダクトに3mmのゴムシートを一周巻く方法を試したあとに、こちらの調整も参考にしてみてください。
目次
空気室のミクロンウールについて
空気室に入れているミクロンウールは、標準構成として最初からセットしている吸音材です。
役割は「空気室内部で発生する高域の反射音を抑える」ことです。低域への影響はほとんどありません。フルレンジの場合、空気室で高域反射が起きると、ツィーターの音に軽い濁りが出ることがありますが、ミクロンウールを薄く敷くことでその反射を自然に吸収できます。
今回はネットワークがはいっているので、極端に変わるわけではないのですが、標準で入れています。そのため、ここは“調整ポイント”ではなく、基本的には触らずそのまま使用するのが最適です。低域が強いと感じても、この空気室の吸音材では変化が出ないため、次に紹介する音道側の調整を行ってください。(空気室以外のミクロンウールは付属しませんので、必要に応じて別途ご用意ください)
音道の最終部分にミクロンウール(おすすめ・大)
もっともおすすめの調整ポイントがここです。
詳しくは取説に設置位置を記載しますが、ダクトを外していただき、最後の音道部分の一部にミクロンウールを巻いて軽くいれます。

今回のZ1000(702)-Potenzaはミッドバス(中低域)が多く出る傾向がありますが、音道出口部分にミクロンウールを軽く入れることで過剰な帯域だけをうまく落とすことができます。
ポイントは「ふわっと置く」ことです。ぎゅうぎゅうに詰めると1~2dBより大きく下がり、BHBSらしい“勢い”まで弱くなってしまいます。フェルトでも調整できますが、フェルトは密度が高いため効きが強く、微調整が難しくなりがちです。
その点ミクロンウールは空気を通しつつ、ちょうどよい調整幅を確保できる素材です。この工程だけでもボーカル帯域の厚みが整い、定位がさらに締まる傾向があります。
空気室の後のスロートにミクロンウール(おすすめ・小)
3つめの調整ポイントがスロート部分です。
ここは効果が大きく、低域全体を一気に落とすことができますが、その分だけ“扱いが難しい”という特徴があります。スロートを完全に塞ぐと、BHBS特有の超低域の伸びよりも、勢いの減衰のほうが目立つため、調整する場合は50~70%程度の抜け道を残すのがコツです。
ただしスロートは特性の落ち方がリニアではなく、ある帯域だけが急に落ちてしまったりすることがあります。
そのため今回の3つの中でもっとも高度な調整ポイントです。
安達としては、
(1)ダクトにゴムシートをいれて絞る調整
(2)音道の最終部分にミクロンウールをいれる
(3)スロート部分にミクロンウールをいれる
という順番をおすすめしています。
音道出口の調整だけでも、十分に中低域の調整ができますので、まずは出口側から試してみてください。音道部分への吸音材は低域のアッテネーターみたいな役割をしますが、当然アッテネーターは効かせすぎると音の勢いを落としますので必要最小限にとどめてもらえるとよいかと思います。
音質劣化の観点から音道に吸音材を入れる(詰める)ことは避けてきましたが、低域をわずかに落として好みに寄せたい場合には、少量なら許容範囲だと思うようになりました。
前回のダクトチューニングと今回のミクロンウールの音道へのチューニングは「ミッドバスが多い!」と思われた方の対処方法になります。ご参考になれば幸いです。
2025年末の初回販売は終了いたしました。
2026年中にもう一度だけ生産する予定です。
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