Z-Potenzaの音工房Zスピーカー比較をしてきましたが、今日はネットワークづくりの上で参考にして805D3との比較をしたいと思います。

スピーカー比較編はこれで本当に最後になります。

 B&W805D3は、ダイヤモンドドームツィーターを搭載し、繊細な高域と明確な定位で世界的に高評価を得ているスピーカーです。弦楽器のアタック、残響の描き分け、音像の輪郭のキレなど、まさに「世界標準」と呼べる完成されたモニターサウンドです。

 一方でZ702-Potenzaは、BHBS構造による低域の伸びと量感、そして同軸構造による自然で一体化した音場表現が特徴です。箱のサイズは16センチ用BHBSとして小型ですが、クラスを大きく越えた低域が得られるよう設計されています。

Z702の低域は「膨らむ低音」ではなく、「音階が分かる低域の伸び」。量感を持ちながらも、輪郭がぼやけず音楽の厚みをしっかり支えてくれます。

このように、両者は同じ価格帯ではなく、狙いも異なりますが、比較することでZ702の特徴がより明確になります。

Z702-Potenza BHBSの強みと音の広がり

 Z702は、背圧を音道に導いて低域を増強するBHBS構造を採用しています。サイズを超えたローエンドの伸びは、この構造によるものです。さらに同軸ユニットの点音源特性により、音像が自然にまとまり、聴く位置が多少動いても定位が崩れにくいメリットがあります。

 B&W805D3が「分析的に聴くスピーカー」なら、Z702は「空間全体で鳴らすスピーカー」。
音がふわっと広がり、部屋全体が音場になる感覚を味わえます。特にジャズやクラシックでは、低域の伸びと中高域のまとまりが音楽を包み込むように広がり、ライブ空間に近い実在感を感じられます。

 805D3のようなフォーカス型の音作りとは方向性が異なるものの、その違い自体がZ702の魅力でもあります。この点が、実際に試聴された多くのお客様から「小型なのに音場感、定位感が良い」と評価される理由でもあります。

 

Z702-Potenza開発でネットワーク調整で最も参考にしたのは805D3

 Z702-Potenzaのネットワーク調整では、B&W805D3を「基準機」として徹底的に聴き比べを行いました。特に意識したのは「高域をどれだけ上げても耳に刺さらない」「大音量でも破綻しない定位」という点。

 約2ヶ月で50以上のネットワーク案を試し、コンデンサーやコイル値を細かく変更しながら、定位・高域の品位・中低域の密度の最適点を探りました。

 805D3は音量を上げても定位が崩れず、音の軸が常に安定しています。この特性を自社の同軸+BHBS構造でどこまで再現できるかが、開発の大きなテーマでした。

 最終的に完成したZ1000-Potenzaは、高域が刺さらず、中低域の厚みを保ったまま定位が極めて明確なサウンドに仕上がりました。特に低域の伸びと自然な高域のバランスについては、805D3と比較しながら自信を持って仕上げています。

まとめ Z702-Potenzaが805D3と違う意味で優れているポイント

 Z702-Potenzaは805D3と比べると、まったく違う方向の魅力を持っています。

 805D3は世界標準の完成度を誇る名機ですが、Z702は小型とは思えない表現力を備えています。まず大きいのが、超低域まで自然に伸びる点です。BHBS構造によって得られる低域は、サイズからは想像できないレベルかと思います。

 単に低音を膨らませるのではなく、下まで滑らかにつながる低域になっています。この点は試聴会でも多くの方に驚かれました。さらに、低域が前に張り出さず、空間にふんわりと広がる鳴り方も魅力です。部屋全体が自然に包まれるように感じられ、圧迫感のない聴きやすい低域になります。

クラシックやジャズでは特に効果がわかりやすく、小型スピーカーとは思えない音場が得られます。空気そのものが広がるような感覚です。これがZ702の持つ独自の心地よさです。

そして定位感も大きな強みになります。同軸点音源の特性により、音像の位置が自然にそろいます。音量を上げても軸がぶれず、楽器が立体的に浮かび上がります。スイートスポットが広いので、部屋のどこで聴いても定位が崩れません。これは805D3とは違う種類の“強さ”であり、Z702の大きな個性となって表れています。

 つまりZ702-Potenzaは、805D3と競うための音作りではなく、独自の理想を追求した結果生まれたモデルです。超低域の自然な伸び、空間に溶けるような低域の広がり、同軸ならではの定位の明確さ。この三つがそろうことで、小型スピーカーの常識を超えた表現力を実現しています。

 805D3とは方向性は違いますが、完成度という意味では互いに高い位置にあり、比較するほどZ702の良さが際立ちます。

 

Z1000-Potenza/Z702-Potenza

2025年末の初回販売は終了いたしました。
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