Z1000-Potenza(完成品)やZ702-Potenza(キット)に採用している新ユニット「Z-Potenza」について、少し詳しくご紹介します。

Z-Potenzaとは

  Z-Potenzaは16センチ口径の同軸2wayユニットです。中央に小型のドームツィーターを備え、ウーファーの中心から高域と中高域が同じ位置で放射される構造。これにより音の発生点が物理的に一致し、まるで一つの点から音が広がるような自然な定位を実現しています。

  一般的な2wayスピーカーのように音のつながりを意識する必要がありません。Z-Potenzaでは、その同軸構造に合わせてBHBS(バックホーンバスレフ)型の専用エンクロージャーを設計しました。

  低域の量感とスピード感を両立させ、これまでのフルレンジモデルでは到達できなかったレンジの広さ・解像度を実現しました。

スピーカーユニットの基本性能

 Z-Potenzaのコーンは竹繊維の入ったコーン紙採用で、これは昨年に販売したZ-Sienaと同じです。剛性が高く、分割振動の少ない滑らかな低域を再生します。ツィーターはアルミマグネシウム合金です。

 これは弊社で長く採用していたAlpair7やZ-Bergamoと同じ素材です。磁気回路はネオジムマグネットを採用し、ボイスコイルの制動を正確にコントロール。 特性値としては、Fs(最低共振周波数)約50Hz、Qts約0.40、Vas13.3Lです。 この数値はBHBS構造と非常に相性が良く、中型エンクロージャーでも自然な低域の伸びを確保できます。

 高域側のツィーターは、スペック上は約900Hzあたりからフラットにのびウーファーより1~2dB高い特性で20kHzまで素直に伸びます。能率は約88dBと、一般的なアンプで十分に駆動可能。過度な入力を必要としない、扱いやすい設計です。このバランスの良さが、Z-Potenzaの大きな特徴です。

 

アルミマグネシウム合金振動板のメリット

 Z-Potenzaの振動板には、アルミマグネシウム合金が採用されています。これは、Z-BergamoやAlpair7などの上位モデルでも使われている素材で、音工房Zとして長年信頼してきたマテリアルです。アルミに比べて高域のピーキーさがでにくく結果として、非常にクリアで、細かな音のニュアンスがそのまま出てきます。

  もうひとつの利点は、音の立ち上がりの速さです。打楽器のアタックやピアノの鍵盤の立ち上がりがシャープに再現され、音像がより立体的に感じられます。Z-Bergamoも同じ素材を使っており、その「反応の速さ」と「解像度の高さ」は多くのお客様から高評価をいただいています。

 Z-Potenzaではさらに、同軸構造の中心からこのアルミマグネシウムコーンが音を放射するため、素材の特性がよりダイレクトに伝わります。また、この素材は金属製といっても響き方が穏やかで、耳に刺さるような硬さがありません。

 マグネシウムを混合することで内部損失が増し、金属的な共振を自然に抑える働きがあります。その結果、音の輪郭ははっきりしていながら、質感は柔らかく、音楽全体が自然に広がります。

  これはAlpair7でも感じられる特徴で、同系統の素材を使うモデル同士に共通する「滑らかで品位のある音の表情」と言えます。Z-Potenzaはこのアルミマグネシウム合金を中心に設計を行い、BHBS構造との相性を徹底的に詰めました。

 剛性の高さと内部損失のバランス。この2つを両立させることで、“力強くて静かな音”という矛盾した要素を同時に実現しています。

音質の特徴

 Z-Potenzaの音は、ひとことで言えば“正確で自然”。点音源構造ならではの定位の良さと、
BHBS構造特有の密度感が融合しています。ウーファーの中低域は厚みがあり、低音の量感がしっかりあるのに曖昧さがない。

 ピアノの低音がブーミーにならず、弦の響きが締まりのある音で再現されます。ツィーターの高域は滑らかで、金属的な硬さがなく空気のように自然です。

クラシックの弦楽やピアノ、
ジャズのシンバル、女性ボーカル――
いずれも音の輪郭が明瞭で、
音像が前にスッと浮かび上がります。

 聴感上の解像度が非常に高く、小音量でもバランスが崩れません。これはユニットの機械的精度と、エンクロージャーの剛性が支えている結果です。

ネットワーク使いこなしPDF

 今回は完成品Z1000、キットのZ702以外にユニット単体でも販売しています。3つの商品には共通して「ネットワーク使いこなしPDFレポート」を特典としてご用意しています。この資料は、開発中に試した複数のネットワーク値をもとに、“音の変化の方向性”を解説したものです。

  同軸ユニットはネットワーク設計によって音像の奥行きが大きく変わるため、この資料をもとに自分好みの音へ調整できます。自作派の方にとっては“音の設計図”といえる内容です。Z-Potenzaは、音工房Zがこれまでのフルレンジ設計で培ってきた技術をベースに、点音源再生の理想を現実の形にしたユニットです。

どの形で手にしても、Z-Potenzaがもたらす音の世界を存分に体感していただけるはずです。

次回は箱についての特徴を書きます。

Z1000-Potenza/Z702-Potenza

2025年末の初回販売は終了いたしました。
2026年中にもう一度だけ生産する予定です。
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Z1000-Potenzaの販売ページ
Z702-Potenzaの販売ページ

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