今日からZ503-Woodhorn1に合わせて使う1インチコンプレッションドライバーを紹介いたします。(コンプレッションドライバーは名称が長いのでドライバーとだけ記載します)弊社での比較視聴、ブラインドテスト、測定したデーターなどを出してゆく予定です。
Z503-Woodhorn1
https://www.amazon.co.jp/dp/B0C3GG7S64?ref=myi_title_dp
大型ウーファー&ホーンの2wayシステム全体で考えたときに、最も影響が大きいと思うパーツです。前回までウーファーのレビューをしてきましたが、ウーファーに比べると差がとてもとても大きいです。1点豪華主義でいくならドライバーにこそ良いものを使いたいところですが、老舗のものは中古でオークションとかでしか入手できないものもあります。
ドライバーは、ホーンを駆動するために巨大なマグネットと躯体をもったものが多く価格も安くありませんでしたが、、近年多くの海外の新興メーカーが廉価なドライバーを多く販売してくれるようになりまして入手が身近になりました。
それら新興メーカーと、老舗ブランドのドライバーは実際にどのくらい音の差があるのでしょうか?価格と音は一致するのでしょうか?
コンプレッションドライバーは最重要ですので全3回に分けてレビューを書きたいと思います。音工房では雑誌・ネット・販売店の星の数などの情報を頼りに、良さそうなものを10機種購入しました↓↓↓
(1)JBL 2420
(2)JBL 2425J
(3)TAD TD2001
(4)FOSTEX D1405
(5)B&C SPEAKERS DE250-8
(6)SB-AUDIENCE BIANCO-44CD-T
(7)SB-AUDIENCE BIANCO-44CD-PK
(8)PRVA-AUDIO D290Py-B
(9)PRVA-AUDIO D280Ti-B
(10)Beyma CD10FE/N
「1インチドライバーといえばこの名器が抜けてるよ!」という情報がございましたら教えていただけたら幸いです。今日は(1)~(4)の昔からある老舗ドライバーをレビューします。次回は(4)~(10)の新興メーカーのレビューになります。次次回は総評と測定データーになります。
音は試作した38センチと30センチのウーファーボックスに弊社のZ503-Woodhorn1にドライバーを次々に変更しながら音楽を聞きます。ウーファーは30センチはDAYTON AUDIODSA315-8。38センチはDAYTON AUDIOPN395-8に固定して行いました。付け替えが簡単にできるように、ターミナルとバナナプラグを使います。
ネットワークはウーファー1KHz、ツィーター2KHzからの12dB/octスロープでアッテネーターは-10dB~-15dBで変更して聞きます。
目次
(1)JBL 2420
こちらを基準に他のドライバーを評価しました。個人的には最も評価が高いと思ったドライバーです。
音的にはフラット系で超高域まで良く伸びていて、高域は解像度が高く、長く聞いていても疲れません。耳につく高域帯域が全くないわけではないですが、他のドライバーと相対比較したときに癖が最も少ないドライバーに思いました。
ホーンでありながら透明感の高い音で、かつ癖が少なく聞きやすいという絶妙なバランス感の上に成り立っている感じがします。ヌケのよい晴れやかな音です。2420はオークションでペア5万円程度で購入しました。
(2)JBL 2425J
2420に比べるとホーン色が強くでている印象の音です。聞いた瞬間にホーンの音というのがわかるそんな感じの音です。繊細さというよりが力強い音という印象で、迫力があって音が前にでてくるような音に思いました。
煩い音という印象はありませんが、2420と比較すると耳につく帯域が若干あるように感じました。超高域は2420に比べると落ちていますが、ここはスーパーツィーターで補えば問題ないでしょう。2425Jはオークションでペア4.4万円で入手しました。
(3)TAD TD2001
振動板にベリリウムを使った高級ドライバーです。
帯域的には超高域までよく伸びていて、解像度も高く、耳につくような煩い帯域もすくない優れたドライバーです。音は結構パワフルで、ホーンのような押し出し感は2425Jに近いものがあります。
日頃マグネシウムやベリリウムを聞き慣れているかたは馴染みのある音に思われるかもしれません。
解像感は2420と良い勝負ですが、甲乙つけがたい好みの差のようなになりますね。個人的には2420は自然な音、こちらは高級感のある高域ですがほんの若干キラキラ感のある音に感じました。
価格は新品の後継機種TD2002だと、コイズミ無線さんでペア70万。中古でも良品相場で15万近くするのがネックです。2005年頃まで販売していたときの定価がオーディオの足跡さん情報ですと13.5万でしたから新品価格より高いプレミア価格となっています。
音はたしかに申し分ありませんがコスパで考えると中古のJBL2420のほうに軍配があがるかなという印象がありました。
(4)FOSTEX D1405
つい最近まで販売されていたのが惜しくも販売終了してしまいました。
こちら他社ドライバーと比べると能率が低めという特徴がございまして、ATTの絞りが-5dBから-10dB程度にできるのは大きなメリットです。ただ、これはメリットでもありながらデメリットでもあるようで他社のホーンドライバーと比べるとホーンらしさが少ない音の印象です。
帯域的には高域帯域には癖がなく大変聞きやすいのですが、2420などと聞き比べてしまうとボーカル系は良いのですがホーン系楽器のリアリティーが今ひとつの印象がありました。
まとめ
音と価格などの総合ランキングで言いますと、
1位 JBL2420
2位 TAD TD2001
3位 FOSTEX D1405
3位 JBL 2425J (FOSTEXと同率)
となりました。すべてのドライバーで30センチウーファーと38センチウーファーで視聴しました。個別の音源や楽器では38センチが優位なものもありましたが、全体のバランスを考えると30センチウーファーのほうが聞きやすくうまくまとまりの良い音という印象がありました。
次回は廉価なドライバー7機種を一斉比較します。
Z503-Woodhorn1
https://otokoubouz.com/z500/503woodhorn.html