ウーファーの選択

Z503-woodhorn1という1インチホーンキットのシステムの使いこなし方について、本日はウーファーの選択についてです。

Z503-Woodhorn1
https://otokoubouz.com/z500/503woodhorn.html

フロントロードホーンを使う場合に、最初に考えなければならないのがウーファーになるかと思います。今日は1インチウッドホーンに合わせて使うことが多い38センチ(15インチ)と30センチ(12インチ)のウーファーの選択について書いてみたいと思います。

ウーファーは様々なものが考えられますが、100dB/Wを超える高いフロントロードホーンの能率を考えると、大型のウーファーを使うのが定石であります。大口径ウーファーは能率が高いですが、それでも95~100dB程度のため、ホーンはアッテネーターで絞って使うことになります。

 

弊社で約150Lの38センチ箱と、その約半分の70Lの30センチ用バスレフ箱を試作しました。

この双方にZ503-Woodhorn1を合わせたときどちらのシステムにどんなメリット・デメリットがそれぞれあるかのお話です。 なおZ503と同じ集成材で150Lと80L箱のキットはお客様からのニーズが一定数ございましたら商品化したいと思いますのでご一報ください。こちらは材料を結構使うので、ダボかビスケット仕様にするとペアで10万超えになってしまいます。

 さすがに、それだけしかオプションがないと申し訳ないので、今日紹介する150Lと、80Lの箱の図面はwoodhorn1購入者様には商品得点ページにアップする予定です。 ホームセンターなどでMDFなどで作れば非常に安価に作れると思いますので、そちらも合わせてご利用ください。

 

30センチと38センチウーファーの違い

 個別のユニットのレビューは別の記事にあげるとして、今日は30センチと38センチのウーファーをどちらにするかを決めるという視点から書きます。ウーファーのサイズを30センチと38センチでかえて同じ1インチウッドホーンとドライバーをつけてとっかえひっかえテストした結果になります。これからウーファーを導入予定の方は、参考にしてみてください。

40Hz以下のローエンド

 これは38センチ&150Lの箱の圧勝です。40Hz以下の音圧がかなり違います。ローエンドまで伸びているのはユニットの口径が大きいのもありますが、やはり箱の容積が大きいのが効いているようです。

 弊社の150Lの試作箱と市販のJBLS9800で勝負すると、3つテスト購入したどのスピーカーユニットを使ってもローエンドの伸びは弊社の150L箱が勝っておりました。150Lのサイズの箱は市販のハイエンドでもここまで巨大な箱はほとんどないかと思いますので自作の醍醐味かもしれません。

  一方の30センチウーファーですが40Hzあたりまでは十分にでます。実用的な部分の低域に関してはどちらも問題ないけど20~40Hzというマニアが求める超低域だけは38センチ&150Lの箱が勝っているということになります。

 

低域の出方(キレ、スピード感、しまり)

 概していえば口径が小さい30センチのほうが良いです。

  締まり感や切れ感はどうしても口径が大きい38センチは、すこし制動感が弱くワンテンポ遅れた感じになりがちです。しかし、ここはスピーカーユニットの価格やクオリティーによっても左右される部分もありますので、次回の個別のユニットのレビューでここの部分は書きたいと思います。

  1本1万円以下の激安に販売されている大口径ウーファーがあります。それらはたいていとても小さいマグネットでコストカットして作っていますので低域は伸びず、切れの悪いミッドバスだけという商品もありますのでご注意ください。

音像のサイズ

  1インチホーンの2wayはクロスが1KHz近辺より下げにくいため、結構高域がウーファーから聞こえてきます。そのために、ウーファー口径が如実に音像のサイズに影響してきます。

  38センチの口径のほうが大きな音像、30センチ口径のほうが小さな音像になりますが、どちらも大口径なのでそこまで大きく変わるわけではありません。

 女性ボーカルなどを聞くと38センチは巨大な口になってしまいがちですが、、ピアノやパイプオルガンのように躯体が大きな楽器の音像表現や音が面で迫ってくる感じは38センチ凄いです。

 38センチ2発とかやってる人の気持ちがわかりましたし、トライしてみたくなりました(笑)

 まだやっていませんが、2インチホーンになるとクロスを下げられるので結果的にウーファーからでる高域は減少するはずです。そうなると音像の変化は小さくなるので使いこなしは楽なのかもと思いました。

高域のつながりや全体のバランス感

 ネットワークや利用するコンプレッションドライバーによるので一概には言いにくいところですが、30センチウーファーのほうが簡単につながって良好なバランスをとれるものが多い印象がありました。38センチでも凄いものができる気はしまが、ネットワークとかは結構苦労するかなという気がしています。30センチ、38センチの音工房のおすすめのネットワーク等は今後だしますので少々お待ちください

その他(コストやサイズ)

 最後に、結構大事なところですが、箱のサイズと導入コストについて考えてみたいと思います。写真でみると2つとも小さく見えますが、両方とも巨大です。特に38センチの150L箱は6畳間に入れると結構大変なことになるかと思いますし、自作で組み立てや塗装も結構大変かと(笑)30センチのほうも大きいですが、サイズ的には半分くらいなのでまだ自作も設置もなんとかなる方が多いかと思います。

 外寸を書いておきますので、導入前にマスキングテープとかガムテープを設置場所に貼ってシミュレーションをされることをおすすめします。

 30センチと38センチのスピーカーユニットのラインナップと価格ですが、どちらも選択肢は同じくらいあります。価格は当然ですが38センチのほうが高くなります。私が海外サイトで購入したデイトンオーディオのユニットですと、30センチで送料込みでペア5万程度38センチで送料込ででペア8万程度でした。

これらは次回紹介します。

まとめ

 30センチ・38センチどちらでもいけますが、サイズ・音的・コスト的に扱いやすいのは30センチウーファーと思いました。38センチ&1インチと、30センチ&1インチは2パターンで使いこなし方を今後配信してゆきたいと思います。

 次回は弊社で使った30センチと38センチのウーファーのレビューと簡易的なランキングを発表したいと思います。お楽しみに。

Z503-Woodhorn1
https://otokoubouz.com/z500/503woodhorn.html

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