今回は、Z1000-PotenzaとZ702-Potenzaをより良い状態で鳴らすためのセッティングの注意点について少し詳しくご紹介します。

 この2機種は同軸2wayユニットとBHBS構造を組み合わせた設計です。その特性を最大限に引き出すためには、設置や角度などのセッティングが重要になります。

1. スピーカーの高さとスタンド選び

 Z1000/Z702はいずれも点音源構造のため、音の立体感や定位は高さにとても敏感です。

 ツィーターの位置が耳の高さと合っていないだけで、定位が上に浮いたり、音像がぼやけたりします。そのため、スタンドを使って高さを合わせることをおすすめします。

 特にZ-Potenzaは低域の量がしっかり出るタイプなので、スタンドでしっかり支えることは低域の抜けにも直結します。

 音工房Zの純正スタンドなら、150ピッチの鬼目ナット下穴を使って本体と固定でき、ガタつきが出ないため再現性が高くなります。(Z1000/Z702-Potenzaには150ピッチ鬼目がついています。)

 低域の量が多いスピーカーほど、スタンドの強度と固定の確実さが音の土台として重要になります。高さの目安は「メインユニットが耳の軸上で、STは耳より少し上にツィーターが来る位置」。この位置関係がいちばん自然な定位になり、ボーカルも中央にしっかり立ちます。

ソファや椅子の高さに合わせて微調整を行い、耳とツィーターがほぼ水平になるように設置してみてください。

 

2. スピーカー間の距離と角度

 セッティングの基本は、まず「正三角形」からスタートしてください。

 左右のスピーカー間の距離と、 リスニングポイントまでの距離をできるだけ同じにすると、音が自然にまとまりやすくなります。

 ただし、これは“絶対の正解”というわけではありません。部屋の広さ、家具の配置、リスニング位
置の制約など、人それぞれ条件 が違いますので、あくまでも出発点としての目安だと思ってください。

 Z-Potenzaは指向性がきつくなく、高域が強く刺さるタイプでもないため、スピーカーをしっかりリスナーに向けても破綻が出ません。むしろ適度に角度をつけたほうが定位が分かりやすくなり、“中央に音が集まる感覚”がつかみやすくなります。

 具体的には、ツィーター軸がちょうど自分の耳を向くように左右の角度を調整していきます。ほんの数度の違いでも、 ボーカルの位置や楽器の輪郭がガラッと変わることがありますので、ゆっくり確認しながら調整するのがコツです。

 音が左右に広がりすぎず、中央に“ピタッ”とボーカルが浮かぶ位置が見つかったら、角度設定はほぼ完成です。そこがその部屋とその位置でのベストポイントになりますので、一度決まれば大きく変える必要はありません。

 

3. 壁との距離

 BHBS構造は低域の伸びがしっかりあるため、壁に近づけすぎると中低域が必要以上に膨らみ、音が前に張り出して聞こえることがあります。とくにZ-Potenzaは量感が出やすいタイプなので、背面の距離は少し慎重に調整するのがおすすめです。

 まずは背面と壁を離す余裕のある方は50センチくらいのところからスタートしてください。もちろん不可能な方は短くても構いません。このあたりは多くの部屋でバランスが取りやすい“安定ゾーン”です。もし低域がこもる、ボワつくと感じたら、さらに10cmほどリスナーのほうに近づけます。

 反対に、音に軽さを感じたり、量感が物足りない場合は壁に少しずつ近づけて調整します。わずか10cm動かしただけでも印象が変わることが多いので、部屋の広さ、後方の材質、家具の位置などを見ながら最適点を探してみてください。音の変化がつかみやすい、楽しい作業になると思います。

 

4. 設置面と床の違い

 スピーカーは設置している床の硬さや材質でも音の出方は変わります。木の床では響きがほんのり柔らかくなり、コンクリート床では落ち着いた締まりのある音になります。

どちらが良い・悪いではなく、部屋の印象に合わせて調整する感覚です。

もし音が硬い、刺さると感じる場合は、薄いゴムシートやインシュレーターを下に敷くと効果的です。振動の逃げ方が変わり、中低域の濁りが減り全体の輪郭が整います。

逆に少し元気にしたい場合は、直置きで床の響きを積極的に使うのもありかと思います。

 

5. 吸音と反射のバランス

 スピーカーの音は、直接音だけでなく部屋の“反射音”の影響を大きく受けます。後方の壁が硬い素材だと反射が強くなり、高域が少し荒れたり、音像が広がりすぎる場合があります。その場合は、カーテンや布を軽く掛けたり、クッションを置くなど、柔らかい素材を少し加えると落ち着きます。

 反対に、部屋全体が吸音過多で“デッド”すぎると響きが乏しくなり、音が平面的に聞こえます。一部に反射面を残すと、自然な空気感が戻ります。吸音と反射をうまく混ぜることで、「広がるけどぼやけない」「落ち着くけどこもらない」という理想的な音場に近づきます。

こちらは次回音響パネルの使い方に特化した使いこなしを書きたいと思います。

 

6. エージングについて

 Z1000-Potenzaは出荷前に約20時間の初期エージングを行っていますので、設置直後から比較的まとまった音で楽しんでいただけます。

 一方、Z702-Potenzaはキット版のためエージングはゼロの状態でスタートします。最初の20時間は“馴染ませ期間”として、大音量を避けながらゆったり鳴らしてください。およそ100時間を超えたあたりから中域の厚み がぐっと出てきて、全体のバランスが落ち着いていきます。

 エージングが進んだ段階で、もう一度スピーカーの角度や距離を見直すと、焦点が合い直し、定位や音場の伸びがさらに向上します。このタイミングでの再調整は特におすすめですので、ぜひ試してみてください。

 

Z1000-Potenza/Z702-Potenza

2025年末の初回販売は終了いたしました。
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