今回は、前回に続いてZ1000-Potenza(完成品)とZ702-Potenza(キット版)の違いについて改めて整理してお話しします。

 同じZ-PotenzaユニットとBHBS構造を採用していて基本設計は同じですが、完成品とキットでは仕上がりが異なります。そして今回、ありがたいことに完成品Z1000-Potenzaのほうに想定以上に
多くご注文をいただいています。その理由を、構造と仕上げの違いから順にお伝えします。

最大の違いは4つの要素

 Z702(キット)は、音工房Zの設計をもとにお客様が自分の手で仕上げるモデルです。

 一方、Z1000(完成品)は、工房の設備と職人の手によって、すべての要素が最適化されたフルチューニング仕様です。その差を生むのが、次の4つの要素です。

(1)バッフル厚3倍&大きな面取り

 Z1000のバッフルは、Z702の約3倍となる54mm厚の二重構造になっています。(インナーバフル18mm+表面のバフル36mmの仕様で、表面上見える部分の厚みは36mmです)

 さらに、ツィーター周辺のバッフル面を大きく面取りすることで、反射波による干渉を抑え、点音源としての定位精度を極限まで高めました。これにより、中央のボーカルが浮かび上がるように定位し、ピアノや弦の響きも自然に広がります。箱全体の剛性が高まることで、中低域の輪郭がより明瞭になり、音の芯が太く、静けさを感じるほどの密度が得られています。

(2)ムンドルフ製ネットワーク

 Z1000では、ネットワークパーツにムンドルフ製コンデンサーとコイルを採用。これにより信号ロスが極めて少なく、高域の透明感と中域の抜けが格段に向上しています。Z-Potenzaユニットが持つ分解能をそのまま引き出し、音場の見通しが一段と広がりました。

Z702(キット)も同じ回路構成ですが、標準パーツでの提供のため、この部分の差が音の完成度に現れます。

(3)プロの製作、プロの塗装

 Z1000は、工房の専用プレス機で4tの高圧接着を行い、突板張りから塗装まで一貫してプロの職人が行います。この工程で、板の隙間や空気層がなくなり、“鳴き”や“濁り”のない静かな箱に仕上がります。仕上げ塗装は、表彰歴を持つ職人が手作業で塗り上げています。そのため、音質だけでなく見た目の完成度も市販高級機に匹敵するレベルです。

(4)ユニット測定・マッチドペア・エージング

 Z1000では、全ユニットを工房で測定し、左右の特性をマッチングしたペアで出荷。さらに20時間程度のエージングを行い、パーツの初期変化を安定させています。

 お客様のもとに届く時点で、すでに音がこなれた状態になっており、箱に取り付けてすぐに最良の音をお聴きいただけます。この点も、完成品ならではの強みです。

 

どちらを選ぶか

 Z702キットは、音工房Zの設計を忠実に再現し、手作りの楽しさを味わえるモデルです。

 一方、Z1000は、同じ設計をベースにしながら精度・素材・調整・仕上げのすべてを極限まで高めた完成版。工房でしかできない精密な接着や加工、職人による塗装の仕上げが加わることで、同じ構造とは思えないほどの完成度になります。

 最近はDIY経験者の方からも「一度は完成品を聴いてみたい」「最初からこの音で使いたい」という声も多く、完成品は試聴会でも高い評価をいただきました。完成品Z1000-Potenzaは、工房の技術と経験がすべて詰まったモデル。届いた瞬間から、最良の状態で鳴らせます。

 キットZ702-Potenzaは、同じ設計思想を共有しながら、自分の手で組み立て、音を仕上げていく楽しみが味わえるモデルです。

どちらを選んでも、Z-Potenzaの本質である自然な定位と正確な音像は共通。

Z1000は「完成された究極の形」。
Z702は「自分で育てる音」。

用途と楽しみ方に応じて、選んでいただければと思います。

 

Z1000-Potenza/Z702-Potenza

2025年末の初回販売は終了いたしました。
2026年中にもう一度だけ生産する予定です。
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Z1000-Potenzaの販売ページ
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