Z1000-FE108Sol

■Z1000-FE108Sol■


■Z1000-FE108Sol■購入ページ

 Z1000とは限定販売のフルレンジ1発ユニットに合わせて弊社の持てるノウハウを全て投入したフラッグシップモデルです。完成までにたくさんの試作と試聴を繰り返し、最適な木材を投入したスピーカーをご覧ください。

 Z1000-FE108Solの開発目標・コンセプトはフルレンジ1発で出せる低音の量感と質感を高い次元で両立させるスピーカーです。前作Z1000-FE103Solを上回る評価をいただくために今回は特性が確かな無響室でのテスト、試聴ソース、ブラインドテストを増やし試聴を繰り返してきました。

 試作と数えきれないほどの測定を繰り返してきて出来上がったスピーカーは内部の迷路が長目(約2800mm)のオリジナルバックロードホーン型スピーカーです。スーパースワンやD118等長岡バックロードの銘器と言われているスピーカーと比較しても特性上、聴感上よりランクが高い音に仕上がったと自負しております。

 開発記録1~11は長文となっておりますが、自作派の方にも参考にしていただければという思いと、弊社のスピーカー開発の熱気を感じて欲しいと思い極力分かりやすい言葉で全文掲載しております。自作スピーカーに興味のない方はさらっと流し読みしていただくか、こちらからお読みければ幸いです。

■■ Z1000-FE108Sol 開発記録■■

■開発記録1 FE108Solのユニットの素性調査

 

 無響室の構築が一段落して性能が一段と良くなりましたので、まずはいつもどおりスピーカーユニットFE108Solのユニットの素性を知るところから開発スタートしました。

 

FE103Sol、FE108Sol、FE108Ssuper のユニットをJIS箱に入れてユニットの特性を測ります。ユニットとマイク10センチの距離 での測定です。

写真

3つを一つのグラフに

グラフの赤→FE103Sol
グラフの青→FE108Sol
グラフの緑→FE108Super
上のグラフがF特で、下が歪率です。

無響室の測定でFE108Superはスワンの測定でよく使ったのですが、最近のユニットに比べてみると高域のレベルが高いのが分かりますね。

 

歪率も見てみますと、FOSTEXさんが仰るとおりでFE108Superと比較するとFE108Solは低く抑えられているのが分かります。この部分は高域の質感の部分で大きな進化と言えるかと思います。

 

F特はFE103Sol、FE108Solはグラフだけ見ると結構ハイアガリに見えますが人間の耳に敏感な1~5KHzあたりのレベルはFE108Superに比べるとかなり低くなります。以前のFEの限定販売ユニットに比べるとかなり一般的受けしやすい音を狙ってきているという印象です。

 

10KHzより上は結構Solは盛り上がっていますがここはうるさく感じる帯域ではないですし、人によっては聞こえない帯域になります。

 

今回のFE108SolはFE103Solに比べるとほんの若干ですが、マグネット強化バージョンということもありハイアガリです。

 

これは無響室で測定した特性ですが、聴感はより顕著にハイアガリでマグネットが強化されていることから低音の締りがありオーバーダンピングな特性に感じます。

 

以前制作したZ1000-FE103Solの時より低音をもっと出す構造を考えないといけないということですね。

 

1回目の失敗した箱と2回目に作った試作箱

 

初回に作った箱ですが音道長めの長岡式バックロードに近い形式で作りました。今回のオーバーダンピングユニットを活かすにはローエンドも大事ですが、中低域量感がこれまでの設計では不足すると思ったからです。

 

ところが、、、これは大失敗で全く低音にロードがかからない。測定するまでもない大失敗でした。

 

ここまで低域がでないスピーカーがあるのかというぐらい中低域にぽっかり穴があいてしまいました。箱のサイズをここまで大きくして低音がスカスカの場合は内部の音道に問題がある場合がほとんどです。

 

新しいことにチャレンジすると失敗はつきものですがチャンレンジし続けないと新たな発見もないので仕方ありません。バックロードホーンは箱によって音が面白いように変わるので面白さが尽きないのですが、、音道が長いバックロードは本当に法則が読めないのが設計者泣かせなところです。

 

次に高さ450サイズと600サイズの箱を2つ作りました。

このスピーカーは制作のアプローチを変えて外観サイズを何パターンかモノラルで作って、無響室でまずは低音を理想的に膨らます音道構造を測定で調べあげてから 細かい調整に入ってみようと決めました。

 

箱の中の音道は複数パターンも試せるように、接着はしないでクランプのみで測定をする予定です。

 

今回無響室で測定を繰り返す中で実験してみたくなったことがあります。それはこれまで作ってきたスピーカーでできるピークデップの位置や深さをある方法を使ってうまくコントロールできないかということです。

 

ある方法とはスピーカー内部に斜め板の配置を多くするという方法です。

 

Z701-ModenaBHBSminiは斜め板配置の多いスピーカーですが、小野測器さんで測った時に最も良い特性がでてくれたので、この斜め板の配置を多くする実験してみることにしました。

 

以前長岡式バックロードをやっていた時はなぜか斜め板を多くしてあまり低音がでた印象がなく直管形式 (箱の内部に直方体の管を連続して作って擬似的に ホーンにする)ばかりに戻っていた記憶があります。

 

現在作っている石田さん方式のスピーカーではもしかしたら直管形式ゼロで全ての板を斜めにしたほうが良い特性がでるのではという気がしてきたのです。

 

話は少し逸れますが、、、

 

F特の測定を散々やって分かったのは、基本音道の長いバックロードは低域はかなりノコギリ状の凸凹になります。長岡鉄男先生のスワンスピーカーも凸凹な特性ですがそれでもバックロードの中ではかなりフラットなほうです。石田さん方式の音道が短いスピーカーはバックロードに比べるとかなりフラットですがディップが一つだけできるケースが多いです。

 

このディップの位置をポート調整と箱の設計で中低域の上のほうの位置に持ってきながら低域全体を綺麗に持ち上げれないか?と思ったのです。

 

ちなみに特性だけでいけばバスレフか密閉にするのがもっとも特性上の凸凹が少なくなりますが、ハイアガリのオーバーダンピング10センチ1発ですからバスレフ・密閉は絶対的に 低域量感が不足気味になります。

 

F特が凸凹になるのを承知のうえでも、豊かな低音とネットワークのない透き通った高域を楽しむというのがバックロードなのだと思います。ちなみにエンジニアさんは概して特性を重視される方が多いのでバックロードは受け入れられないという方が多いです。

 

斜め板を多用する方式に話を戻しまして、、、
これまでの私が作ってきた石田さん方式のバックロード(以下BHBS方式)はスピーカーのキットを購入してくれた人は分かると思いますが、一部直管、 一部斜め板方式でした。

 

それぞれの箱に斜め板の角度を変えたり、空気室、スロートの配置を変えたりしながらスィープ信号を流してゆきました。

 

写真↓のように空気室・スロート斜めに変形してみたり

 

↓の写真のように 空気室をおわん型にしてみたりしました。

 

ともに内部平行面が少ないから
良くなるかなーと思って見ましたが・・・

 

思ったほど効果があがりませんでしたが小さい発見はいくつかありました。

 

 

■ FE108Solの開発記録2  Z701の拡大バージョンを3つ試作

 

なかなかうまくいかないので、現在販売していて特性が良い箱を単純に拡大するという方式で試作してみることにしました。

Z701-ModenaBHBSminiの音道構造をほぼそのままに横幅だけ○160mm ○180mm ○200mmの 3つのパターンの箱を製作しました。

FE108Solに合うように縦サイズと奥行きサイズは拡大しております。

 

これまでの試作はあまりモノラルで作りこむことはしなかったのですが、今回は弊社の無響室が完成してかなり正確に測定ができるようになったので、まずはモノラルでそこそこ良い測定結果がでてからステレオにもってゆくことに決めました。

 

今回のZ701-ModenaBHBSminiは3機種製造して、さらにポートは長さを3パターン用意しました。 (50mm、100mm、200mm) つまり9パターンの測定をします。

 

これは長岡方式のバックロードだと横幅の寸法を少し変えただけで特性がめちゃくちゃ大きく動いていたのと比較すると全然違いますね。

 

今回の音道構造の結果だけみるとポート長さ50mmが最もフラット、100mmにすると120Hzあたりに小さいデップが、200mmにすると100Hzあたりにかなり大きい デップができます。

 

これは聞く人のリスニングルームや好みによって変わりますがこれまでの経験では一般的なところでは50mm~100mmの間に調整するのが最も良いかなと思います。

ポート調整で音は大きく変わるのですが、低音にどれだけロードがかかって綺麗な特性がでてくれるかは内部の容積や音道調整が大事なのだと思いました。

 

特性表はポート50mmのものだけ3つ掲載いたします。
(弊社無響室マイクとスピーカーの距離1mでの スィープ測定)

横幅160*高さ600mm*奥行き350mm(ポート長さ50mm)

 

横幅180*高さ600mm*奥行き350mm(ポート長さ50mm)

 

横幅200*高さ600mm*奥行き350mm(ポート長さ50mm)

 

音道幅160と200だと差が大きいので聴感で分かると思いますが、160と180、もしくは180と200だと聞いてわかるかな??

 

いつもサイズの最後決定は迷うところですが、ここで少し寄り道をしましてダブルバスレフの動作のF特を解明したいという気持ちがでてきました。

 

■ FE108Solの開発記録3 ダブルバスレフの実験

 

 

↓↓のようなダブルバスレフの動作を知るための実験機を作りました。 結構がっつりやったので研究室に1つのコンテンツにまとめました

http://www.diyloudspeakers.jp/0kenkyu/contents1/011.html

名付けて「容積自在変更箱」

 

エンクロージャーの容積を変えるのには内部に木材をつめて容積を小さくするという方法もありますが、

 

以前内部詰め物で実験した時に、聴感ではそこそこ変わるものの測定上差がでにくいと思ったので詰め物方式はやめることにしました。

 

エンクロージャー内部に詰めるものはいろいろ考えられますが、木材、ジルコンサンド、鉛のつぶなどは隙間の空気部分が容積として働いてしまうのかもしれません。

 

その点今回の「容積自在変更箱」は隙間をフェルトとマスキングテープでうまく塞ぐ感じにしたので結構測定では違いがでてくれました。

 

この実験箱で何をしたかったかというとダブルバスレフの容積とポートの関係です。

 

石田さんの方式バックロードホーン(BHBS)はダブルバスレフの要素をもったスピーカーであるのは間違い ないので、2つの空気室と2つのポートの関係を数式化とまでいかなくてもどんな感じで動くのかを試してみたくなったのです。

 

容積とポートの関係についてかなり面白いことがわかりました。箱への詰め物でF特がそれほど動かない理由も今回の実験でわかりました。詳しくは研究室のコンテンツをご覧ください。

 

■ダブルバスレフとバックロードホーンと吸音材

前回のダブルバスレフで得た情報をベースについにステレオ試作しました。ここまでモノラル で頑張ったのは多分初めてです。

 

モノラルで散々測定や実験をやりつくして自分なりに容積とポートの関係が分かるようになってきたので今回試作したものは事前に予想した特性に限りなく近いものがだせました。

 

前回のダブルバスレフの実験で得た音の動きはほぼ石田さんの方式の音道が短いバックロードホーン(BHBS)に当てはまりますが、やはり微妙な違いがあってダブルバスレフとBHBSはやはり似てるけど違うなーという気がしています。

 

ダブルバスレフのほうが比較的F特が想定通りに動いてくれるけど、BHBSはバックロード的要素が加わり F特の凸凹がよく分からず未だに手探りしないといけない部分があるのを感じます。

 

下は40Hzぐらいが普通にでてくれれば良いかなと思うのですが、中低域とローエンドの両立は特にFE系はハイアガリなので難しく、部屋や好みを考慮して2パターンくらいのポートを用意できるようにしたいかなと思いました。

 

今回発見があったことの一つが吸音材です。スピーカーエンクロージャーの中にいれる吸音材は エンクロージャー形式によってその役割がだいぶ違うんだということが確認できました。

 

これは面白いテーマなのでいつか別の機会に取り組みたいと思いますが、恐らく吸音材の効果が最もはっきり分かるのはネットワークがはいっていないバスレフタイプのスピーカーだと思います。

 

ネットワークがはいっているマルチのウーファーはBOX背面からでる高域もある程度カットされているからそこまで吸音材1枚の影響が大きくないと思います。 (ツィーターはだいたい背面密閉されている)

 

ネットワークの入っていないフルレンジをバスレフ箱に入れるとユニット背面からでる高域がかなりポートから漏れてきまして、これは測定上でしっかり分かるレベルで、高域の量感が明らかに変わります。

 

一方今やっているようなバックロードホーンやダブルバスレフのような内部に迷路がある構造のスピーカーはユニットのすぐ裏にあたる空気室に吸音材を1枚入れても高域の変化は測定上はよくわかりません。

 

特にバックロードホーンの空気室の奥行きを広く取る石田さん方式のバックロード(BHBS)と、空気室の奥行き方向が狭い長岡鉄男先生の空気室では違いがあって、前者より後者のほうが吸音材を多めに入れる必要を感じます。

 

石田さん方式のバックロードの空気室にたくさんの吸音材を入れすぎると明らかに中低音が落ちます。(高域ではなくて)。これは空気室の容積が変化を受けて変わる部分と、実際に中低音が吸音されて落ちるという2つが考えられます。

 

今回作っているスピーカーにおいては低音に影響を考えると薄いミクロンウールのようなものを少しだけ入れるのがベストなのかなと思います。ここは聴感調整でじっくり決めたいと思います。

 

■開発記録5 ふりだしに戻って市販銘器の比較(汗)

 

前回の初のステレオ試作のSPに軽く突板と集成材で化粧もしてみたのですが・・・

↓↓突板を貼る

 

実際にでてきた音を聞いて愕然としてしまいました。

 

測定の環境を整えてやっていたので、低音は狙った帯域がしっかりでていたのですが女性ボーカルがうるさく何かイマイチしっくり来ないのです。低音の一番大事なところが抜けている。F特は良いけど音は微妙典型的な例になってしまいました(汗)

 

これは今つくっていたスピーカーの最終のポート調整でどうこうなる問題でもなく根本から変えなければいけない何かを感じました。

 

特性だけを見て音を聞かないと、こういう事になるから恐ろしいです。やっぱり「主は人間の耳、そこを補う ものとしての測定」としてやっていかないとだめだなとしみじみ思いました。

 

そこで弊社にある過去に作ったいろいろなスピーカーや市販銘器 を持ちだして比較しました。

まず現在弊社で作っているフルレンジ1発のフラッグシップとして販売していたZ1000-FE103Solと比較しますと、、

 

FE108SolはFE103Solと比較して高域がハイアガリでしかもマグネット強化バージョンなので中低音は引き締まって聞こえます。

 

それなので、Z1000-FE103SolやZ701-FE103solの箱に比べてもっと低音を膨らませてやる箱にする必要を感じました。

 

フルレンジの高域をNWでいじるとこの生々しく前にでてくる音が スポイルされてしまうので、ネットワーク等は使わずにこのままいくのを考えます。高域のハイアガリキャラは好みの別れるところ

 

方向としては
「音道が長めでダブルバスレフよりは長岡バックロードよりのスピーカー」が良いのでは?

 

一番最初に音道を長くして失敗しましたが、、、いろいろ他のスピーカーと比較すると、このFE108Solの良さを最大限に引き出すにはふりだしに戻って音道長めのバックロードで作り直すのが良いのではないかという思いが強くなりました。

 

ローエンドを欲張らないのであれば長岡式のD118、もしくは弊社のZ701-FE108EΣ方式が良いのでは?と仮説を立てました。 この仮説マッチするスピーカーが弊社の工場に残っていました。

 

↓↓です。

ご存知の方もご購入してくださった方もいらっしゃるかと思います。

 

このスピーカーにFE108Solをつけて視聴してみると結構はまりました。これまでに無響室で特性だけ見て作ってきたものよりか遥かに良い(笑)

 

隣にあるB&Wの805と瞬間切り替えでの視聴をしましたがローエンドは完勝。好みもありますが、個人的にはかなり良いラインにいっていると思います。

 

これまでやってきた経験で音道を長くすると特性はフラットでなくなってしまうのですが、いくらフラットでも音がダメなものはダメです。

 

バックロード色の強い音色ではありますが、40Hzより下もばっちり聞こえます。

 

こちらの音道長めのバックロードに最終出口をポート状に絞ったスピーカーをベースに早速試作をして改善を重ねてゆこうと思います。

 

■開発記録7 小型サイズと大型サイズの試作

 

方向性が決まって作ったスピーカーが前作の大型サイズと小型サイズのスピーカーです。

 

小さいサイズでも以前のものに近い低音が出せるかもしれないのであれば、ユーザー様にとっては小さいほど良いと思い、Z1000-FE103Solとほぼ同じ大きさで作りました。


 

 

一方の大きいサイズで同じ構造のエンクロージャーが↓です。内容積が大きい事がどのくらい低音の量感に有利に働くかを調べる為です。大きいサイズなので単純にローエンドの量感が有利な事が予想出来ます。

 

 

 

それぞれポート径を3種類、長さを3段階の合計9パターンで実験してみました。


 

以前に作ったZ701のサイズは W205*D360*H900

今回試作した小型サイズはW205*D295*H900

今回試作した大型サイズはW220*D380*H900です。

そこまで写真では大きな違いに見えないかもしれませんが、やはり大きければ大きいほど低音はよくでてくれています。

 

大きさが大分違ったので予想はしてましたが、小型サイズは明らかに大型サイズと較べて中低域の量感が少なかったです。一方大型サイズは前作と較べるとローエンドの量感が若干多いものの、すべてにおいて上回っている特性とはいえないものでした。

 

強力なマグネットによるスピーカーユニットに期待して、箱を大きくするだけで中低域が満遍なく持ち上がるのではないか?という予想は見事に裏切られました。

 

■グラフ写真  大型サイズ(点線) 小型サイズ(実線)■

 

 

40Hz以下の超低音の量感は予想通り大サイズが有利だったのですが、それより上の40~120Hzの帯域は逆に、小型サイズのほうが量感がありました。このあたりの大きさのバランスで中低音の量感が決まってくる事の手応えを感じました。

 

 

更に大型サイズの方の内部の音道や音室のサイズをいろいろ変更して、それぞれ測定してみました。音道の途中と、最後の方の角度、長さを変更しても、低域と中域が相対的に増減するだけで、両方持ち上げる事は出来ませんでした。

 

 
 
 

 

 

次にユニット後方の空気室を広げたときに変化が起きました。かなり強引なやり方で空気室を拡大したのですが、欲しかったローエンドと中域が若干持ち上がっている!

(実線が空気室拡大後のグラフです)

 

少し気を良くしてさらに空気室を大きくしたら量感が落ちました。ユニット後方の空気室には最適な大きさがあるようです。

(実線が空気室を更に拡大後のグラフです)

 

次に空気室を強引に拡大した副作用で、後ろのロードの幅が変則的な形状になっていたので、デッドスペースを作り同じ幅の音道を作ったのですが、結果は量感が落ちてしまうだけでした。

(実線がデッドスペース作成後のグラフです)

 

そこで前作Z701に準じた大きさの中サイズを作って実験してみました。音道の幅を小型サイズと同じにして奥行きを大型サイズと同じという寸法です。 結果的に奥行きが若干大きいくらいでほぼ同じ寸法になりました。

 

測定してみるとローエンドはわずかに大型サイズには及ばないものの

大型サイズに較べてフラットで良好な特性となりました。

このくらいのローエンドの量感の違いはポート調整で

うまくカバーできそうな予感がしました。

(大型サイズ[点線] 中型サイズ[実線])

 

箱のサイズは中型サイズにほぼ決定して、次は中身の音道の設計で良好な
結果が出るまで試行錯誤を繰り返しました。まるで蜃気楼の逃げ水みたいに結果を掴むことが出来ない。長い音道のBHBSの最適解は理論が通用しない手探りの連続です。

 

 

○実際に試聴してみて・・・

 

前作と比較してみると聴感上では大きな違いがありました。前作は箱のエージングがほぼ完璧な状態なのもありますが豊かな中低域と前に出てくる音質、試作箱はクリアで量感のある中低域が特徴です。

 

ローエンドの量感は前作の方があり 測定上は僅かな差でしたが、聴感上は大きな差を感じとれました。ブラインドでも明らかに差が分かるレベルです。

 

ボーカル系は試作箱の方が断然クリアで聴きやすい印象でした。なんとか超低音を前作より出すべく、様々な音道のパターンを試しましたが、どれも一長一短で決め手に欠けました。

 

音の量感的にはほぼ満足いける結果になったのですが、音色が前作の方が鮮やかな印象です。パーティクルボードはクリアですが、少し硬質な音の印象です。クラシック等のソースではもう少し響きが欲しい感じです。

 

この時点で↑↑のトールボーイをパーチクルボードで作りました。
傍から見ると同じスピーカーにしか見えませんが・・・

 

たたき台となったスピーカーも含めると10組くらい作成したかもしれません。
壊したスピーカーもあるのでもはや何台作ったかもわかりません(汗)

 

測定結果は良いのに、出てくる音に魅力を感じない・・・
という現象に何度も出くわしました。
逆に測定結果が悪いもので良いものが拾えるか?と思うと
耳は測定値よりも断然シビアでちゃんと量感が落ちているつまらない音に
なってしまっている事が多々ありました。

 

測定結果が良く、魅力のある音を作る!という新たな難題が立ちふさがりました。

 

 

■開発記録8 やっと納得のいくものができました

 

どんなに頑張ってもうまくいかない時間が続くとスピーカー試作も非常に苦しくなってきますが、、、次に製作したスピーカーは音も特性も非常に納得のいくものが出来上がりました。

↓↓↓

写真の左側のスピーカーです。綺麗な写真をとるのを忘れました(汗)。
最終出口は前作の2倍ぐらいにしてクランプで最後の調整をしています。
ここで音がめちゃくちゃ変わってしまうからです。

 

出口は丸型をやめ角形にして少し拡大。サイズも奥行き方向に少し大きくとりました。内部音道はこれまで実験してきてよかったと思える項目を全て投入しました。

 

以前に販売したZ701の長い音道構造は近いのですが、空気室と最終ポートの開口部分を大きく変えることで目標としていた中低音の量感と質感が大きく改善しました。開口部分は2段階の調整ができるように大きめに作っています。

 

このスピーカーのエンクロージャーは何という形式になるのか?と問われると自分でも正直良くわからないですが、これまでやってきたBHBS形式(1000-FE103Sol、Z701-FE103Sol、Z701BHBSmini)に比べるとだいぶ音道が長くバックロードよりの音です。

 

音の出口にあたる部分は無響室で測定をたくさんした結果音の変化が非常に激しく本当に何度も測定を繰り返して最も良いところに決定しました。1つだけユーザー様の好みで調整ができるように開口部分の面積を狭くする桟を付属する予定です。

 

この桟を入れると中低音の量感は少し減りますが、ローエンドは30Hzあたりを持ち上げて聞くことが可能となります。

 

このスピーカーは音だけで見るとバックロードの要素が大きいと思いますが、最終ポート部分を絞っている部分やはりほんの僅かにダブルバスレフの要素も入っている感もあります。

■スーパースワン(FE108S搭載)点線とZ1000-FE108Sol実線(FE108Sol)

 

50Hz以下のローエンドが圧倒的な差がある。ミッドバスもフラットに膨らみを抑え独特の癖がでにくい設計。

 

■D118(FE108ES2搭載)点線とZ1000-FE108Sol実線(FE108Sol)

 

ローエンドの量感、中低域のピークデップもD118より秀逸な特性です。スピーカーユニットの進化の部分としては10KHz以上の量感アップが認められる。

 

■開発記録9 設計は全く同じで板質だけ変更

 

 

前回のスピーカーはシナアピトンをバフルと背板に使用して試作しましたが、もう少しだけ低域の力強さと、音の広がり感を材質でよくできないかと思い今度は重量とコストが増えますがバーチとシナで試作しました。

 

突板も別のものを貼りまして最終デザインの選考をかねております。

 

 

左はバフルと背板だけ固いシナアピトンで残りは柔らかいシナベニヤ、右は80%くらい固いバーチに内部に柔らかいシナを使っています。

 

柔らかい材を多めにしたスピーカーは中域が柔らかく聴きやすいなと思えるソースもあるのですが、低音だけでみると固めの材を使ったほうがパンチ力と音の響きが良いので硬質の材が多めのスピーカーが採用となりました。

 

 

この2つのスピーカーは箱に2つの突板をはりまして、
塗装をお願いした結果が↓↓です。

 

今回は右側のチェリー採用が音工房Zのスタッフの満場一致で決まりました。

 

 

■開発記録10 完成

 

 弊社のスピーカーは特にフルレンジ1発の箱は新しいものをだすたびに開発期間がどんどん長くなってしまっていますが、、、今回のスピーカーは私一人だけではなく会社のチームワークによりこれまでよりか信じられないくらいたくさんの試作とテストに時間を使って完成させました。

 

 試作による測定回数は軽く200回近くを数え、社内のブラインドテストも市販のスピーカー銘機と音圧を合わせて10回以上行いました。FE108Solという1つのスピーカーユニットに対してここまで執念を燃やしている集団は世界広しといえども私共以外にはいないと自負しております。

 

 今回は長岡鉄男先生のスーパースワンやD118、B&Wなど市販品の銘器と比較しながら音作りをしていきました。測定ベースでも聴感上でも相当高いレベルに仕上がったという自信があります。

 

最後に弊社が開発しましたZ1000-FE108Solの得意なポイント、不得意なところを市販のスピーカーと比較しながらお話したいと思います。

 

まずこのスピーカーは10センチのフルレンジという枠の中では低音がよくでます。隣に38センチのウーファーが置いてあったら違いが分からない方がいてもおかしくないほど、よく出ます。

 

長い箱の設計で苦労してきたことの全てはどのようにしたら低音のどの帯域も綺麗にだすことができるかということに尽きるほどにこだわってやってきました。

 

市販スピーカー比べると全体的なバランス感で言いますと高域の量感が多めに感じられることと思います。これはユニットの特徴でもありますが以前のFE系の限定販売ユニットに比べるとマイルドです。

 

ネットワークレスフルレンジ&バックロードの低音は鮮度が高く音が前にでてきて演奏者があたかも目の前にいるかのような錯覚を与えてくれます。

 

これは鳴りっぷりが良いとか、定位感が良いとか、信じられないほど細かい音までよく出るという表現がされますが結局のところFOSTEXのマグネット強化ユニット&良質なバックロード箱でしかだすことができない音なんだと思います。

 

 

■■ Z1000-FE108Sol 物量投入■■

 


FOSTEXの限定販売スピーカーユニットFE-108Solのために試作を繰り返して作りこんだエンクロージャーです。今回は視聴と測定による徹底した追い込みを行いました。

 

 

バーチベニヤをスピーカー全体の80%ほどに採用しました。メリハリがある低音と、嫌に感じない箱鳴りやつっぱり感を抑えるために音道の一部に柔らかいシナベニヤを配置しました。

 

写真だけではなかなか伝わらないかもしれませんが、美しいアメリカンチェリーの木目は高級スピーカーの外観を感じ取っていただけることでしょう。最も木目が綺麗に浮き立つウレタンのクリヤー塗装になります。

 

完璧な精度のバックロードホーン製作には大型の機械と熟練の技術が必要です。弊社のスピーカー製作のプロ集団は大型の木工機械を自在に使いこなし完璧な精度で商品を組立ててゆきます。塗装もプロの職人がガン吹きウレタン塗装を丹念におこないます。

 

バックロードホーンの音の出口部分に付属の桟を置いていただくことで、中低音の量感を減らしローエンドを僅かに伸ばす量感調整を行うことができます。(写真は近日中にアップします)

 

鬼目ナットと金メッキファストンを標準でつけておりますので、ユニットの装着も簡単です。(鬼目ナットはボルトとの噛みあわせの不良を防ぐために相性の問題のないM4のボルトをいれてありますのでそのボルトを御利用ください)

 

 

Z1000-FE108Solは他に書ききれないほど徹底的な細部へのこだわりを持ったスピーカーです。

吸音材はFE108Solの特性と空気室の奥行き寸法から適切な量のミクロンウールを空気室内いれています。結構量はこれまでの設計に比べると多めです。

接着剤は楽器製作にも使われるアメリカ製のタイトボンドを組み立て箇所のほぼ全てに利用しています。(突板接着だけは別の専用接着剤です)

音道の折り返し部分にはサイズが異なる3つの45度折り返し桟を入れております。

弊社のハイエンドスピーカーにも採用しているバナナプラグ対応の金メッキターミナルを利用しています。”ユニット不要”でお申し込みいただく場合はワンタッチで端子の接続ができます。

内部配線に高品位OFCスピーカーケーブルを標準搭載。

埼玉県の自社工場で一台ずつ手作りで作っており100%メイドインJAPANです。

 

 

さらに、、、
たくさんの特典をご用意いたしました。



大山へ直接メールによる相談をすることができます。
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(■は動画●はPDF及びHTMLです)

■2000円で自作クランプ10本を作る方法
■ゴム系接着材と白いボンドの違い
■綺麗に小口テープを貼る方法
■オーディオケーブルを苦労せず、かつ綺麗に被膜をむく道具
■ファストン端子を専用道具を使って正しく圧着する方法)
■板と板を100%直角に接着する極意
■側板接着時に仮止め釘を利用してプロ級の 仕上がりを実現する方法
■クランプを買えない人必見!!100円ショップでも売っ ている◯◯を使って強力接着する方法
■8センチ~16センチ用ユニット位置決め用テンプレート
■ビス留め後にダボ穴を埋めて綺麗に見せる方法(前半)
■ビス留め後にダボ穴を埋めて綺麗に見せる方法(後半)
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にチェックを必ず いれてください。)


Z1000-FE108Solの実力を200%出しきるために書かれたレポートです。FE108Solというユニットを使いこなすために覚えておいて欲しい調整、部屋や音量によって量感が変わる低域のポート調整の方法についてのアドバイスです。弊社のスーパーツィーターとのセッティング方法についてなどが書いてあります。

 


オーディオで最も大事なファクターは「部屋」と「聞く音量」です。このレポート前半では意外と語られることの少ない「部屋」と「音圧」の重要性を理解していただいた上、どのように現在利用していスピーカーのセッティングに活かすかを解説します。後半では普遍的に使えるスピーカーのチューニングを解説します。全部で43ページのPDFレポートです。<商品発送完了時のメールでお送りします>

 


スピーカーユニットを保護する10センチスピーカーユニットのサランネットをプレゼントいたします。サランネットはマグネットを内部に埋め込んでで作った改定バージョンです。(スピーカーユニットのネジ部分にマグネットで吸着させます)

 

 

■■Z1000-FE108Sol 写真 ■■

 

 

 

 

 

■■ Z1000-FE108Sol 動画 ■■

 

Z1000-FE108Sol 

 

 

■■ Z1000-FE108Sol お客様の声 、聞いていただいた方の声■■

※2016年8月5日、8月6日に行われました試聴会に参加していただいた方にご記入いただいたレビュになります。

 

 

 

 

TG様

 

昨日は、大変お世話になりました。

試聴会では、Z1000-FE108Solの素晴らしい音響効果を体験させていただきました。
これほど、世にある優秀なスピーカーですら難しい、すごい音が小さなスピーカーから生まれることを感動しています。

スワン、B&Wそれぞれに良さと弱さがあることもよくわかりました。
そして、Z1000-FE108Solがその中でも、特にリアルな再現性をもち、端切れのある超低音域の空気振動感と言い、あたかも実物のウッドベースの弦が震えている感じまで、まるで目の前にあるかのようでした。


これは、このクラスで聴けるとは本当に信じられないことでした。目も耳も同時に驚愕です。とくに、チャイコフスキーの1812年序曲での大砲の響きは、相当のワイドレンジでないと実際の爆発音の再現性が難しいにもかかわらず、あの小さなスピーカーで、バックロード・バスレフの巧みな設計で、ものの見事にリアルに出ていたと思います。
今年の4月に北海道の、知人宅で真空管アンプで聴いたパラゴンの音と比べましたが、Z1000-108Solはそれに匹敵するか、それ以上の気がしました。

音工房Zさんのデザイン能力の優秀さや追求精神道に憧れています。
そして、大山社長さんのお人柄にふれて、なるほどよくわかりました。
さて、私もなんとか予算を作り、購入したいと考えています。

 

MS様

結論から申し上げれば、Z1000-FE108Sol は極めて完成度の高い理想的な商品になっていると感じました。

私と音工房Z商品との出会いは、はじめに「Z700-FE108EΣ」の購入から始まりました。 バックロードのハギレの良い低音と10cmフルレンジ1発で表現された音像定位のリアリティは2way/3wayのシステムでは得られないものでした。

ただ、FE108EΣのキャラクターで高音がやたらと耳につき、低音もバックロードのクセが気になっていて、我が家のメインシステムはヤマハNS-1000Mのまま、Z700-FE108EΣはサブシステムで鳴らしていたのですが、気がつくと耳障りに思えていた高音が落ち着いてきて振動系の軽いユニットならではの繊細な音の魅力が引き立って、もう手放せないスピーカーになっていました。

低音のバックロードのクセを軽減させるために、横着にもちょうど開口部に収まるユニットの箱を入れて聴いていたのですが、これがちょうど開口部に大き目のダクトを作ったような効果があったのかもしれません。

その後、「Z701Modena-BHBSmini」の低音のすごさを体験したくて購入し比較しながら聴いていました。 ユニットもFE83Enと入れ替えたりしながら好みの音探しをしていたのですが、確かに低音は出るものの決してハギレ良い低音には感じられずどうしたものかと思っていました。

ちょうどこのころ、Z1000-FE108Sol の開発中の記事を見て、前記のZ700のバックロード開口部にしっかりしたダクトを付けてみることにしました。
ダクトと言ってもちゃんとした設計ではなく、Z701程度の開口面積とZ1000程度の開口面積でダクトの長さは数種、まずは試してみたかったのです。
それで少しわかったことがありました。

BHBSで開口を絞りすぎるとバックロードのメリットであるハギレ良い低音が出なくなってしまうということ。(もちろんいいかげんな試作なので当たっていないかもしれませんが)

試聴会に持参したソースは3種、「鬼太鼓座」の和太鼓の大太鼓が腹に響くような曲と、「中川昌三」のジャズでホルンが響く曲、それと女性ボーカルです。
大太鼓が部屋の空気を揺らして腹に響くように鳴ってくれるか?
ホルンの低いブラスの音がブラスらしく鳴ってくれるか?
女性ボーカルはやさしく目の前で歌ってくれるか?

Z1000-FE108Sol は、10cmのユニットからとは到底信じられない低音を見事に出してくれます。 30Hzの音を出すというデモがありましたが、 30cm/3wayでもこんな低音は出ないんじゃないかという地を這う低音を見事に、しかも高調波が乗らない基調波として正確に30Hzで出すことが できるスピーカーでした。鬼太鼓座の大太鼓は見事に部屋を揺るがし、腹に来る低音を再生してくれました。
ホルンのブラスらしさもなかなかです。

Z1000-FE108Sol はバックロードのクセは感じられず、しかしながらしっかハギレ良い低音なのですが、ホルンのブラスらしさはもう少しバックロード寄りにしたほうがリアリティが増すかもしれません。 (我が家でZ700での実験からそう思った次第です)

デモでかけられた「水上の音楽組曲」の各楽器の定位や音色は見事でした。 録音もいいのでしょうが、その録音の良さを表現できるクオリティは感動のレベルです。
つまり、中低域、低域の音(つまり箱の設計)は文句なし。 素晴らしい完成度です。
そして10cmフルレンジならではの定位、リアリティも素晴らしい。
ただ、FE108Sol というユニットの高域のキャラクターで好みが別れるかもと
懸念しています。

我が家のZ700-FE108EΣのようにエージングで変わってくれれば良いのですが、
すでにエージングを完了しているとすると悩ましいですね。ユーザーが購入後に別のユニットを試せるような自由度があればと思います。

しかし、すごいスピーカーを作られました。 今後の作品が楽しみです。

 

KI様

試聴会の感想
これまでいくつか試聴会なるものに参加しましたが、これほどコンパクトに必要なポイントを短時間でこなしていく進行は初めてでした。特に比較試聴は、短時間で手短に行われるため、駄耳のわたくしでも特徴をつかむことが容易でした。
30Hzのスイープでのスワンとの比較は分かりやすく、スワンの最低域は高調波を含むというより30Hz基音に対するレスポンスが不十分で最低域は40Hzということだと思います。

今回の製品は、HPの記載の開発記録のボリューム(過去最大?)が示す通りかなり追い込んでフラグシップを目指しただけのことはあり、バックロードの癖や欠点を抑えてメリットを最大級に生かした仕上がりになっていると思います。
特にユニットの特性が、エッジやダンパーの改良でしょうか108スーパーやESよりは耳障りな2kHz前後の帯域を抑えてあり歪も少ないので、いわゆる長岡サウンドと称される鮮烈な音というよりは、透明感の高い音になっています。最高域も伸びているためかスーパーTWを乗せなくとも十分実用になるフルレンジという印象です。
箱も試行錯誤した成果が十分出ていて、長岡系のハイアガリな聴感は少なく、スワンのようなドンシャリ傾向もなく、サブウーファーの不要なバックロードが初めて完成したと思いましいた。

バックロードのメリットは背圧が少なめ(これは共鳴官のほうが優れるが)で、コーンの空振り振幅が抑えられ、フルレンジ一発でネットワークなどの介在回路を直列に入れないことですが、デメリットは低域のコントロールが難しいこととフルレンジ一発の限界です。でもこれだけ癖が少なくレンジ両端を伸ばすことに成功しているとメリットのみが最大限に活かされて長岡氏の主張の正しさを改めて認識しました。
ダイナミックレンジが広く、細かい音が明瞭に聞こえ、ネットワークによる中域の位相回転がないことから、ボーカルの伸びは圧巻です。レンジが広く歪感が少ないためクラシックも伸びやかでしなやかにこなせます。

これなら試聴曲にピアノ曲があってもよかったと思います。
長岡氏がご健在でしたら、製品試聴用にも観賞用にもダブルで使えるというのではないかというくらいうまく調整されていると思います。

要望と気になった点
仕上げは、問題なく上質なのですが、ルックスはZ1000FE103solに負けると思います。これは絶対的な要望ですがZ800のウーファーバッフル材のような4隅を落としたユニットフレーム沈み込みのサブバッフルを付けてみてください。
顔つきが一変すると思います。色は(半)艶消し黒です。隅落としは直線でもよいですがラウンド形状なら最高です。丸型ユニット保護ネットとのデザインバランスも向上すると思います。

小口径フルレンジ一発のトールボーイですからバッフル面のルックスはとても重要です。フラグシップは常にその時点での最高を目指してほしいと思います。
このサブバッフルは最終製品に間に合わなくても是非オプション設定はしてほしいと思います。空気漏れが気になる人は接着すればいいと思いますが、精度がよければ貼り付けなくてもユニット取り付けボルトを延長してユニットと一緒に締めるだけでも良いのではないでしょうか。

バッフル強度は音質に直結するのでデザイン向上以上のメリットはあると思います。バッフルエッジの反射が緩和されるので定位感の向上も期待できスワンに並ぶ可能性も出てきます。

金属リングは強度アップにはいいですが金属の固有音が乗るデメリットもあります。良質な木材であれば嫌な音は載らずにバッフル強度を上げることができます。バッフル強度は結構音に聞くと思います。側面強化より絶対的に嫌な音が減る傾向になると思います。(最終ホーンの音圧は思った以上に大きいのでフロントバッフル厚は2枚重ねにしてほしかったというのが本当の気持ちです)

内部構造の音道については、折れ曲がり部分に当て木をして強度をあげ、併せてスムースなつながりの音道としてホーン効率を上げることも大切ですが、キットではかなり手間がかかります。これは完成商品ですのでかなり内部構造は手を入れているとのお話でしたので安心しています。でもこれもセールスポイントですから多少商品説明はなされていますが、開発記録でもっとPRしてもよいのでは。

ちょっと気になったのはストレートホーン主体でホーン構成に斜めの仕切り材は採用していないとことです。自分の感覚としては最終ホーンのひとつ前のホーンと二つ前のホーンを形成する間仕切り材1枚だけは気持ち斜め配置にするとよいのではと思います。このSPはあくまでホーン長を3m近くまで稼いで低い帯域を持ち上げるものですから、ホーン効率は稼いだほうが少しでも良い方向に効くと思います。
最終ホーンはバスレフダクト付になるので特に階段形状に広げる必要はなくシンプルな箱構造でいいと思います。

あとボリュームたっぷりのデータ集は開発過程や、ユニットの違いによる特性差、最終ダクトの調整などとても充実しているのですが願わくばインピーダンス特性も付加いただけると低域の特性が理解しやすくなると思います

また、100Hz近傍のディップは開口部とユニットとの干渉と思われます??が、開口部を密閉して密閉型として測定したデータも取っていただけると確認ができ、部屋のセッティングの参考になると思います。

最後に今回のSP開発は大山社主の方針のもと音工房の若手スタッフの方が主体になって共同で進めたとの由。実際伺ってみて楽しそうにお仕事に取り組まれている様子を拝見し、今後の音工房に増々期待が膨らみました。

 

NA様



  FE108Sol試聴の感想で、それほど良い耳を持っている訳では無い
素人の感想ですが・・・。

  最初に驚いたことは10cm一発でここまでの大きなスケールのスピーカーができるのかということです。
  今までの低音だけは良いけれど・・・というバックロードホーンのイメージ
は全く覆されました。
  とにかくレンジが広いのと分解能、音の定位の良さには今まで聴いた
ことがないレベルで入力された音のソースを全て余すことなく出している
という感じでした。
  ドラムもどれを叩いているのかが分かる程で、ドラムが立体感を持って
感じられ、ほんとうに良く作りこんであるというのが体感されるものでした。
  また、木工の仕上がりも素晴らしく職人さんの熱意が感じられました。

 

よこはまZ様

 バックロード(BH)形式の音は以前にもいくつか聞いたことがありましたが、豊な低域を楽しめる反面、スピード感が不足するかなといった印象を持っていました。殊に近年の市販上級機ではBH形式のシステムを見る(聴く)機会が無く、最新Spユニットを搭載した本機の音をじっくり聞きたいと思い試聴会に参加させていただきました。

以下、その感想を記しますが、拙宅のメインSPシステムが、Z800-FW168とスーパーツイーターHRZ501であることを念頭にお読み頂ければ幸いです。

ご存知の通り、Z800-FW168は小型でいろいろなジャンルの音楽を美しく鳴らすことが出来る優秀なスピーカだと思います。最近、HRZ501を追加したことにより、スピード感が向上しハイハットやピアノなどの再現性が更に高まりました。ただ、楽曲により重低音をスーパーウーファーでごく軽く補っています。

試聴会で先ず驚いたことは津軽三味線のようにアタック感、高レスポンスが要求されるソースを見事に再生する様でした。これで私の先入観が見事に打ち砕かれました。他のレポートでの紹介通り重低音の量感の見事さは類を見ずと表現したくなります。Hotel California(Hell Freezes Over版)のキックドラムや鬼太鼓座の大太鼓の腹に響く重低音を大迫力で再生してくれました。しかし特筆すべきは、冒頭に書きましたようにスピード感のある中高域を再生する能力をも備えるという点ではないでしょうか。これは、まさに最新の上級機そのものと言えると思います。

本試聴会で小径・高剛性フルレンジユニットをBH形式で使うのは高いレスポンスと重低音の双方を得るために大正解なのだと納得しました。

低域やアタック感の見事さがあまりに鮮烈で、後回しになってしまいましたが、音楽に一番重要な中音域も文句なく優秀で、私の好きな「水上の音楽(ヘンデル)」を実に魅力的に再生してくれました。同席した方もこの曲に同じ印象を持たれたご様子で、試聴後に話題になりました。Jazzボーカル等も同様です。このように重低音から高域までよく伸びるf特の良さとアタック感を見事に表現することから、特にJAZZ系の音楽をこのスピーカで聴くと楽しいだろうとの印象を持ちました。

一方、試聴会で比較に使われた銘器・スーパースワンやB&W 805 Nautilusの印象は本機に比較すると、可哀想な位の格差を感じました。正直なところ、B&W旧機種ユーザとしては、805がこれほどやられてしまう様子を聴くのは心苦しいものでした。できればB&Wが得意とするクラシック、特に弦楽器で比較したかったとところです。

拙宅のZ800-FW168とあえて比較させて頂くならば、ロックや大編成オーケストラではZ800-FW168が有利かとの印象を持ちましたが、ユニットのエージングが済んだ状態で是非、並べて比較したいものです。ただし重低音では当然のことながら、本機には圧倒されてしまいますね。

ところで、音工房Z殿の商品紹介に示されているf特は、どれもハイ上がりの様なので、この点も注意して試聴しましたが、聴感上は全く自然に感じたことを付け加えさせて頂きます。測定距離の関係でホーンから出る低音が拾い切れていない等の理由があるのでは、などと素人ながら推察します。

以上、拙いレポートになりましたが、お忙しい中を試聴会準備・運営にご尽力くださいました音工房Zの皆様に深謝いたします。この試聴会が第一回目とは信じられないほど周到に準備され、手際よく運営されていたことに驚きさえ覚えました。大変充実した良い体験をさせていただいたお陰で、拙宅への導入の算段をしながら帰路に着くことになりました。すでに納品が年末になるほど受注があるとのこと。早々に発注されたZユーザ諸兄の見る目の確かさにもまた、驚かされてしまいます。

末筆になりましたが、今後の御社のますますの発展を祈念いたします。

 

■■Z1000-FE108Sol Q&A ■■

●スピーカーユニットは付属しますか
  A:2パターンございます。

「スピーカーユニット不要」をご選択いただいた場合スピーカーユニットは付属いたしません。お客様にご用意していただき、お取付もお客様にお願いいたします。

「スピーカーユニット購入&取付けご希望」をご選択いただいたお客様はスピーカーユニットの代金と別途ペア5000円で取付、配線までこちらで承ります。

スピーカーユニットが完売しました場合は箱のみの販売とさせていただきます。

 

●送料はいくらかかりますか?
  A:無料となります。(沖縄、離島のみ3000円頂戴いたします)

 

●返品は可能ですか?
 A:以下のものは返品・交換・返金の対象になります。
   ★輸送中の事故等により破損がある場合
   ★明らかに制作上の瑕疵がある場合
   ★ユニット取付けサービスをお申し込みいただいて音がでない場合


以下のものは返品・交換・返金の対象になりません。

  ★主観的な音に関わること
  ★突き板の継ぎ目や柄に関して主観的に好みでない等の場合

  ★天然の突板のため、写真と比較してロットによっては色が濃く感
   じられたり、薄く感じられる場合がございます。
  ★チェリーの突板には写真のように黒い小さな縞や斑点のような
   物がございますが、これはビスフレック(虫により形成層が害をう
   けそれを修復するときにできる)やミネラルストリーク(炭酸塩など)
   と呼ばれるもので不良品ではございません。

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■■ Z1000-FE108Sol 仕様 ■■

適正ユニット   Fostex FE-108Sol
周波数特性    f0~35khz
出力音圧レベル 90dB (2.83V/1m) (弊社無響室での測定値
最大入力     15w
インピーダンス   8Ω
スピーカー 寸法      幅210mm×高さ900mm×奥行き380mm
スピーカー重量  片ch約16Kg

エンクロージャー形式   オリジナルバックロードホーン型
エンクロージャー材   バーチベニヤとシナベニヤ


●周波数特性(弊社無響室にて測定)
              (スイープ20Hz~20kHz 1m/2.83V 入力レンジ108dBspl) 

 

●周波数特性低域調整用桟利用(弊社無響室にて測定)

        ※桟を入れない周波数特性(点線)と比較のグラフです。

 

 

●周波数特性 弊社製Z501スーパーツィータを付加

 (弊社無響室にて測定 距離1m 逆相接続)

 

 

不明なことがございましたらこちらより大山に直接ご質問ください。

■Z1000-FE108Sol■